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オランダで帰化すると日本国籍はどうなる?放棄義務の例外とオプション制度、12月審議の二重国籍法案

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オランダで帰化すると日本国籍はどうなる?放棄義務の例外とオプション制度、12月審議の二重国籍法案

オランダに長く住む日本人にとって、「オランダ国籍を取るかどうか」は、いつか一度は考える問いです。仕事も家庭もオランダにあり、永住許可も取った。それでも、選挙で投票したい、在留許可の更新から解放されたい、子どもと同じ旅券を持ちたい。そう考えたとき、最初にぶつかるのが国籍の放棄の問題です。

起点にしたのは、在住者向けの英語ニュース媒体 DutchNews が2026年10月27日に出した「The dual nationality dilemma: what Dutch News readers say」です。オランダ国籍を取るために元の国籍を手放すかどうかを読者に尋ね、80人を超える人から寄せられた声を紹介した記事でした。結婚している人や65歳以上の人は元の旅券を残しやすい一方、そうでない人には厳しい、という不公平感が多く語られています。

この記事では、その声の背景にある制度を、移民帰化局 IND(Immigratie- en Naturalisatiedienst、イミグラティー・エン・ナトゥラリザティーディーンスト)の案内と、国籍法 Rijkswet op het Nederlanderschap(ライクスウェット・オプ・ヘット・ネーデルランデルスハップ、オランダ国籍法)の条文で確かめました。そのうえで、日本人にとって最も重い論点である日本の国籍法との関係を、法務省の案内と e-Gov の条文で整理しています。IamExpat、Expatica、NL Times、DutchReview、ACCESS、The Hague International Centre の解説も突き合わせました。

この記事が主に根拠にした情報

  • IND「Becoming a Dutch national through naturalisation」(2026年10月20日更新)、「Renouncing your nationality」(2026年6月8日更新)、「Becoming a Dutch national through option」(2026年8月18日更新)
  • Rijkswet op het Nederlanderschap(2026年10月1日から有効な条文、2026年10月29日に参照)
  • IND「Monitor Naturalisatie en Optie 2018-2024」(2025年6月)
  • 日本の国籍法・戸籍法(e-Gov 法令検索)と法務省「国籍Q&A」
  • DutchNews の起点記事(2026年10月27日)と、同媒体のコラム「Foreign residents: get organised, starting with dual nationality」(2026年10月29日)
この記事で分かること 答えの要点
帰化の条件 18歳以上、5年の継続居住、A2、放棄など(第3章)
放棄の例外 配偶者、オランダ生まれで在住、難民など(第4章)
オプション制度 放棄が原則不要。15年居住の配偶者や65歳以上など(第5章)
永住との違い 投票と旅券以外は大差ない場面が多い(第6章)
日本国籍への影響 帰化でもオプションでも日本国籍を失う(第7章)
子どもの国籍 3か月以内の留保と、20歳までの選択(第8章)

1. いま何が起きているか

二重国籍の問題は、オランダで何十年も議論されてきました。それがいま改めて注目されているのは、長く止まっていた法案が年内に下院の本会議にかかる予定だからです。まず、起点の記事に寄せられた声と、法案の現状を見ておきます。

80人を超える読者が語った「放棄のつらさ」

DutchNews は2026年10月上旬、オランダ国籍の取得について読者に意見を募りました。10月27日の記事では、寄せられた80人超の声の一部を紹介しています。数値の集計ではなく、個々の体験を並べた記事です。

声の中身はさまざまでした。チリ出身の読者は、国籍を放棄したら本国の住民登録から外れ、出生証明書のような書類を取るのも難しくなったと語っています。結婚していないため放棄を免除されず、それを差別的だと感じるオーストラリア出身の読者もいました。米国出身の読者は、家族との関係や再入国の不安から米国籍を手放せず、帰化ではなく永住許可を申請しているといいます。

逆に、32年住んで約15年前にオランダ人になったアイルランド出身の読者は、自分はもうオランダ人だと感じていて、決断は簡単だったと述べています。同じ制度でも、出身国の法律と、本人の人生の重心によって、受け止め方が大きく違うことが分かります。

法案34632は12月7日に審議予定

二重国籍を広げる法案は、下院(Tweede Kamer、トゥヴェーデ・カーメル)の議員提出法案 34632(R2080)です。Tweede Kamer のページでは、提出は2016年12月16日で、提出者は現在 Paternotte(D66)と Mutluer(GroenLinks-PvdA)の両議員です。本会議の審議は第50週、2026年12月7日の予定で、「まだ開かれていない」と表示されています。

DutchNews の2026年9月の記事によれば、この審議は当初6月に予定され、10月に延び、さらに12月7日に延期されました。法案は、国外に住むオランダ人が別の国籍を取っても国籍を失わないようにすること、帰化する外国人に元の旅券を手放させる義務をなくすことの両方を含んでいます。

連立合意は「帰化する人の放棄義務は維持」

DutchNews は2026年1月30日、新しい連立政権の方針を報じました。帰化する人の二重国籍の扱いは変えず、新たにオランダ人になる人は原則として元の国籍を放棄し続ける、という内容です。前の内閣が掲げた居住要件を5年から10年に延ばす案は見送られました。語学要件をA2からB1に上げる方針も書かれたと報じられていますが、語学の話はオランダ語の記事で扱っています。

DutchNews の9月の記事は、VVD と CDA が外国人に関する部分を支持しない見通しで、その部分が削られるか、法案全体が止まる可能性があると伝えました。10月29日のコラムでは、国外在住オランダ人の団体 SNBN の創設者 Eelco Keij 氏が、外国人の放棄義務をなくす部分には議会の多数が見当たらないと書いています。

2016年12月に法案34632を提出。2025年8月に現在の提出者が審議を再開。2026年1月の連立合意は帰化者の放棄義務を維持。2026年6月の審議予定は延期、10月も延期。2026年12月7日に下院本会議で審議予定だが結果は未定。 2016.12 法案34632を提出 議員提出法案として 2025.08 審議の再開 D66とGL-PvdAの議員が継承 2026.01 連立合意 帰化する人の放棄義務は維持 2026.06 本会議の予定が延期 10月に先送り 2026.10 再び延期 12月に先送り 2026.12 12月7日に本会議の予定 結果は未定(点線)
図1:二重国籍法案34632の経緯。点線は予定で未確定(出典:Tweede Kamer、DutchNews 2026年9月、DutchNews 2026年1月、2026年10月29日確認)

この流れから言えるのは、法案が審議にかかっても、帰化する外国人の放棄義務がなくなるとは限らないということです。そしてもう一つ、日本人にとっては、オランダ側の法律がどう変わっても、日本の国籍法がそのままなら結論は変わりません。これは第7章で詳しく見ます。

2. オランダ国籍の取り方の全体像

オランダ国籍の取り方は、大きく3つに分かれます。親から受け継ぐ出生による取得、IND が審査する帰化、自治体が審査するオプション制度です。在住者が自分で申請するのは、帰化かオプションのどちらかになります。

方法 誰が決めるか 主な対象 元の国籍の放棄
出生(親から) 法律で自動 親の一方がオランダ人 求められない
帰化(naturalisatie) IND(国王の決定) 5年以上住む成人など 原則必要(例外あり)
オプション(optie) 自治体 長期居住の配偶者、65歳以上など 原則不要(4歳から在住の人は必要)

この表から分かるのは、同じ「オランダ人になる」でも、ルートによって放棄の扱いが正反対になることです。DutchNews の読者の声にあった「結婚している人や65歳以上は旅券を残しやすい」という話は、主にこの区別から来ています。

帰化は、法律上は国王が国籍を「与える(verlening、フェルレーニング)」手続きです。オプションは、条件を満たす人が「宣言して得る」手続きで、自治体が条件を満たしているかを確認します。手続きの重さも費用も、帰化のほうがずっと大きくなっています。

3. 帰化(naturalisatie)の条件

帰化の条件は、国籍法の第8条と第9条に書かれています。IND は、それを申請者向けにかみ砕いて案内しています。ここでは、IND の2026年10月20日更新のページと条文を並べて確認します。

基本の条件

IND の案内では、帰化の主な条件は次のとおりです。在留許可の種類は、申請時、審査中、式典の日のすべてで有効でなければなりません。

条件 内容(IND、2026年10月20日更新)
年齢 18歳以上
居住 有効な在留許可で5年以上継続して居住
在留許可 永住、EU長期在留、非一時的な目的の許可など
統合 統合試験A2以上の合格か、免除
公の秩序 公の秩序や国の安全への危険がない
放棄 元の国籍の放棄(例外あり)
宣誓 式典で連帯の宣言(verklaring van verbondenheid)をする

この表で特に見落としやすいのは、在留許可の種類です。高度技能移民(kennismigrant)の許可は非一時的な目的の許可にあたりますが、留学やオリエンテーションイヤーのような一時的な目的の許可では申請できません。在留許可の種類と5年の数え方は、在留許可の記事で詳しく整理しています。

条文では、第8条1項c号が「申請の直前に少なくとも5年間、許可を得て主たる居住地を持つこと」を求めています。語学と社会の知識は d号で、政令(Besluit naturalisatietoets)が定める水準とされています。IND の案内では、これが統合試験A2以上にあたります。

5年より短くなる例外

5年の要件には、IND が「Exceptions to the 5-year term」(2026年3月6日更新)で示す例外があります。オランダ人と結婚している人が短くなるのは、よく知られた例外です。

例外 必要な期間
オランダ人と結婚・登録パートナーで同居 同居3年(国外からも申請可)
未婚でオランダ人パートナーと同居 オランダで3年継続
過去の居住を合わせて計10年以上 直前2年の継続居住
無国籍としてBRPに登録 3年継続
以前オランダ国籍を持っていた 居住要件なし(オプションも可)

この例外は「申請できるまでの年数」の話で、放棄の免除とは別です。たとえば、未婚のパートナーは3年で申請できますが、放棄は免除されません。起点の記事でオーストラリア出身の読者が不公平だと感じていたのは、この点でした。

費用と期間

IND の「Fees: costs of an application」では、帰化とオプションの申請料は次のとおりです。手数料は毎年1月1日に改定されます。申請料は、申請時に自治体の窓口で払います。

申請 帰化(€) オプション(€)
単身 1,139 241
パートナーと一緒に 1,454 412
同伴する18歳未満の子ども1人 168 27

この表のとおり、帰化はオプションの4倍以上の費用がかかります。なお、Expatica のガイド(2025年6月2日更新)には、2024年の額として帰化€1,023、パートナーと一緒に€1,305、子ども€151、オプション€217と書かれています。媒体の数字は年が古いことがあるため、申請前に IND の最新の表で確かめてください。

IND の決定期限は12か月で、申請料を払った時点から数えます。書類が不足すると延長されることがあります。IND の調査報告「Monitor Naturalisatie en Optie 2018-2024」(2025年6月)によると、許可までの平均日数は2018年の344日から2024年には182日に短くなりました。

申請から式典までの流れ

帰化は、許可が出た時点ではまだ完了しません。国王が帰化の決定(Koninklijk Besluit、コーニンクレイク・ベスルイト)に署名し、本人が式典で連帯の宣言をして、はじめてオランダ人になります。条文でも、帰化の決定は宣言をした後でなければ告知されないとされています。

自治体で申請し、INDが原則12か月以内に審査し、国王が帰化の決定に署名し、許可から1年以内に式典で宣言してオランダ人になる。式典の後、放棄の証明を求められる。日本人はオランダ国籍を得た時点で日本国籍を失う。 1. 申請 自治体の窓口 2. 審査 IND・12か月 3. 署名 国王の決定 4. 式典 許可から1年内 式典の後、放棄の証明を求められる 日本人はこの時点で日本国籍を失う 証明はINDの通知から3か月以内
図2:帰化の申請から式典までの流れ(出典:IND、2026年10月20日更新、IND、2026年6月8日更新、国籍法11条、2026年10月29日確認)

IND の監視報告では、許可を受けた人のうち82%が、自治体への申請から1年以内に式典に出ています。式典に出ないまま許可から1年が過ぎると、申請をやり直すことになります。

4. 元の国籍を放棄する義務と例外

オランダの帰化で最も議論になるのが、元の国籍を放棄する義務(afstandsplicht、アフスタンツプリヒト)です。条文では、第9条1項b号が、放棄のためにできることをしていない人や、帰化後にそうする意思のない人の申請を拒むと定めています。ただし「合理的に求められない場合」は除かれます。

原則と手順

IND の「Renouncing your nationality」(2026年6月8日更新)では、18歳以上で帰化する人は、帰化の後に元の国籍を放棄しなければなりません。18歳未満で帰化する子どもは放棄を求められません。

申請の際に「放棄する」と表明するか、免除を求めます。帰化の後、IND から通知が届き、3か月以内に放棄の手続きをした証明を送る必要があります。放棄しなかった場合、IND はオランダ国籍を取り消すことができます。免除は申請の段階で求める必要があり、帰化の後からは求められません。

法律が定める例外

法律そのものが放棄を求めない人は、第9条3項に4つ挙げられています。IND は、運用上の例外も含めて案内しています。

例外 根拠 補足
1993年の第二議定書の締約国の国民 第9条3項a号 日本は締約国ではない
オランダ王国で生まれ、申請時も住んでいる 第9条3項b号 アルバ等も含む
オランダ人と結婚している 第9条3項c号 IND は国王の署名日に結婚していることを求める
オランダで難民と認められた 第9条3項d号 庇護の在留許可など
オランダが承認していない国の国籍 IND の運用 台湾、パレスチナ自治区

結婚の例外について、IND は国王が帰化の決定に署名する日に結婚または登録パートナーであることを条件にしています。その後の結婚では免除されません。IamExpat の解説(2024年11月5日、法律事務所の寄稿)も、結婚の期間は3年である必要はなく、帰化の日に結婚していればよいと書いています。

「合理的に求められない」場合の例外

条文の「合理的に求められない場合」にあたるものとして、IND は個別の事情を挙げています。どれも書類での証明が必要で、多くは公証と翻訳を求められます。

事情 例
本国が放棄を認めない 法律上、国籍を離脱できない
放棄に多額の費用がかかる 不釣り合いに高い手数料
重大な財産上の損失 相続権を失う
兵役が終わっていない 放棄の前提に兵役がある

Expatica は、放棄が法律上認められない国の例としてギリシャ、イラン、モロッコを挙げています。IamExpat の2019年の寄稿は、放棄できない国籍が23あると書いていますが、時点が古く、IND の現在の一覧では確かめられませんでした。国の一覧は変わるため、自分の国籍については IND か専門家に確認するのが確実です。

数字で見る「放棄」の実態

IND の監視報告は、2018〜2024年に帰化した人の放棄の状況を集計しています。放棄を義務として求められる人は、実は全体の一部です。

2018年から2024年に帰化した人のうち、本国の法律で放棄できなかった人が50パーセント、放棄が可能だった人が28パーセント、帰化で自動的に元の国籍を失った人が13パーセント。 放棄できない 50% 放棄が可能 28% 自動で喪失 13% 日本人は「自動で喪失」にあたる
図3:2018〜2024年に帰化した人の元の国籍の扱い(出典:IND Monitor Naturalisatie en Optie 2018-2024、2025年6月、2026年10月29日確認)

報告によると、帰化した人の50%は本国の法律で放棄ができず、28%は放棄が可能でした。13%は、帰化によって元の国籍を自動的に失っています。日本の国籍法は外国籍の志望取得で自動的に国籍を失わせるので、日本人はこの13%の側に入ります。

放棄が可能な人でも、配偶者や難民のように法律上放棄を求められない人がいます。IND は2018〜2024年に約2万8,200件の放棄の手続きを始め、約2万3,900件を終えました。終えたもののうち83%は、本人が放棄を証明しています。

5. オプション制度(optie)

オプション制度は、条件を満たす人が自治体で「宣言(optieverklaring、オプティーフェルクラーリング)」をしてオランダ国籍を得る手続きです。帰化より安く、統合試験も求められません。IND の案内(2026年8月18日更新)では、自治体は13週間以内に決め、1回だけ最大13週間延ばせます。

誰が使えるか

オプションの対象は国籍法第6条1項に列挙されています。在住者に関係の深いものを抜き出すと、次のとおりです。

対象 条件 放棄
オランダで生まれ、ずっと住んでいる成人 有効な在留資格 不要
4歳から住んでいる成人 有効な在留資格が継続 必要(例外あり)
オランダ人の配偶者 結婚3年以上+居住15年以上 不要
65歳以上 居住15年以上 不要
元オランダ人 非一時的な許可で1年以上居住 不要

この表の「放棄」の列が、オプションの最大の特徴です。条文の第6a条は、放棄を求める対象を第6条1項e号、つまり4歳から住んでいる成人だけに限っています。Rijksoverheid(政府の総合サイト)の Q&A も、オプションでは多くの場合放棄を求められず、4歳から住んでいる成人だけが放棄を求められると説明しています。

起点の記事で「結婚している人や65歳以上は元の旅券を残しやすい」と語られていたのは、この配偶者と65歳以上の枠を指しています。結婚していない長期居住者には、65歳になるまでこの道がありません。

「新しいオランダ人の約半分がオプション」は本当か

DutchNews の2026年9月の記事は、新しくオランダ人になる人の約50%がオプション制度を使っていると書いています。一方、IND の監視報告では、2018〜2024年にオランダ国籍を得た約33万8,200人のうち、オプションによる確認は5万2,000件余りでした。単純に割ると15%前後です。

指標(2018〜2024年) 数(IND)
帰化かオプションで国籍を得た人 33万8,175人
帰化の申請 31万6,100件
オプションの確認 5万2,000件超
帰化の許可率 97.3%
帰化申請までの平均居住年数 5.8年

この表から言えるのは、媒体の「約半分」と IND の集計は大きく食い違っているということです。IND の数には親と一緒に帰化する子どもも含まれ、帰化の申請者の31%が未成年でした。数え方の違いはあり得ますが、今回たどれた一次情報では「約半分」を確かめられませんでした。

IND の報告によれば、オプションで最も多いのは、オランダ人と3年以上結婚し15年以上住んでいる人(第6条1項g号)です。国籍別ではトルコ(約1万3,000件)、モロッコ(約7,600件)、英国(約6,200件)の順でした。英国は、Brexit を前に2019年に増えたとされています。

6. 永住(EU長期在留・永住許可)との違い

帰化するかどうかを考えるとき、比べるべきは「永住のまま暮らす」という選択肢です。オランダには、EU長期在留者の許可(EU-langdurig ingezetene)と、国内の永住許可(verblijfsvergunning onbepaalde tijd)の2種類があります。

2つの永住の違い

IND の「Apply for a residence permit for long-term EU residents」(2026年10月28日更新)では、EU長期在留は有効な在留許可で5年以上継続して住んでいることが条件です。その5年の間に、連続6か月を超えて、または合計10か月を超えて国外にいてはいけません。留学の年数は半分だけ数え、他の一時的な目的の年数は数えません。

EU長期在留という地位そのものに期限はなく、在留カードは5年ごとに更新します。国内の永住許可は、EU長期在留の条件を満たさない、非一時的な目的の許可を持つ人のためのものです。どちらも申請料は€254で、5年ごとのカードの更新は€85です。申請には統合試験A2の合格が必要で、日本国籍でも免除されません。

永住と帰化で何が変わるか

The Hague International Centre(デン・ハーグ地域の外国人向け窓口)は、永住許可でも国民とほぼ同じ権利があり、期限がないと説明しています。違いが出るのは、投票や一部の職業、旅券です。

項目 永住・EU長期在留 帰化(オランダ国籍)
申請料(単身) €254 €1,139
国政選挙の投票 できない できる
市議会選挙の投票 5年以上の合法居住でできる できる
旅券 元の国の旅券 オランダ旅券(EU市民になる)
長期の国外滞在 許可を失うことがある 原則として失わない
元の国籍 そのまま 原則放棄(日本人は自動で喪失)

この表から分かるのは、日々の暮らしだけを見れば、永住で困る場面はそれほど多くないということです。選挙管理委員会 Kiesraad によると、EU国籍以外の住民も、5年以上継続して合法に住んでいれば市議会選挙で投票できます。

逆に、永住では足りないのは、国政に参加したい人、EUの他の国でも自由に暮らしたい人、老後に長く国外で過ごす予定の人です。永住の地位は、長期の国外滞在で失われることがあります。IND は、EU・EEA・スイスの外に12か月を超えて続けて滞在すると、主たる居住地を移したと見なすと案内しています。

7. 日本の国籍法との関係

ここからが、在住日本人にとって最も大切な章です。オランダの制度だけを読むと、「配偶者なら放棄しなくてよい」「オプションなら二重国籍になれる」と思えます。しかし日本人の場合、オランダ側で放棄を求められるかどうかとは関係なく、日本側で国籍を失います。

国籍法11条:自分の意思で外国籍を取れば、日本国籍を失う

日本の国籍法11条1項は「日本国民は、自己の志望によつて外国の国籍を取得したときは、日本の国籍を失う」と定めています。法務省の「国籍Q&A」も、外国に帰化した場合などは自動的に日本国籍を失うと説明しています。

オランダの帰化は申請によるので、自己の志望による取得そのものです。オプション制度も、本人が宣言して国籍を得る手続きなので、同じく自己の志望にあたります。どちらでも、オランダ国籍を得た時点で日本国籍は失われます。届出をしなくても、戸籍に記載が残っていても、喪失の効果は生じます。

ルート オランダ側の放棄 日本側の扱い
帰化(原則) 必要 日本国籍を失う
帰化(オランダ人の配偶者) 免除 日本国籍を失う
オプション(配偶者・65歳以上) 不要 日本国籍を失う
出生(親がオランダ人と日本人) 求められない 留保すれば重国籍。20歳までに選択

この表のとおり、日本人がオランダで後から国籍を取る限り、二重国籍にはなりません。オランダの配偶者の例外も、オプションの放棄不要も、「オランダが放棄を求めない」というだけです。日本の法律が日本国籍をなくすのを止める力はありません。

同じ理由で、オランダの二重国籍法案が仮に可決され、帰化する外国人の放棄義務がなくなったとしても、日本人の結論は変わりません。日本人が日本国籍を残したまま外国籍を取るには、日本の国籍法11条が変わる必要があります。

国籍喪失届を出す

日本国籍を失ったら、戸籍法103条により、国籍喪失の届出をします。届け出るのは本人、配偶者、四親等内の親族です。期限は、喪失の事実を知った日から1か月以内ですが、届け出る人がその日に国外にいるときは3か月以内です。オランダに住む人は、在オランダ日本国大使館に届け出ることになります。

届書には、国籍喪失の原因と年月日、新たに取得した国籍を書き、喪失を証明する書面を添えます。オランダの帰化の決定の写しなどが考えられますが、必要な書類と翻訳の要否は大使館に事前に確認してください。IND から求められる放棄の証明として何を出すかも、IND の通知の内容で確かめます。

日本の旅券と、日本に帰るとき

日本国籍を失うと、日本の旅券は使えなくなります。日本へはオランダ旅券で入国し、短期の滞在なら査証は要りません。ただし、日本で働いたり長く住んだりするには、外国人として在留資格を得る必要があります。

将来、日本に戻って日本国籍を取り直したい場合は、日本での帰化の申請になります。国籍法8条3号により、元日本人で日本に住所がある人は、居住年数などの条件が緩和されます。ただし、5条1項5号の「日本の国籍を取ればそれまでの国籍を失うこと」は緩和の対象に入っていません。

「二重国籍のまま黙っていればよい」は成り立たない

在住者の間では「届け出なければ分からない」という話が出ることがあります。しかし、国籍法11条の喪失は届出の有無と関係なく生じます。失った国籍の旅券を使い続けることは、本人にとって大きなリスクになります。判断に迷うときは、大使館の領事窓口に相談するのが確実です。

8. 子どもの国籍

子どもの国籍は、日本とオランダの両方の法律が関わり、親の組み合わせで答えが変わります。特に、出生から3か月以内に必要な手続きがあるため、出産前に知っておく価値があります。

日本人とオランダ人の間に生まれた子

オランダの国籍法第3条1項では、出生時に父か母がオランダ人なら、子はオランダ人です。ACCESS(在住外国人向けの非営利団体)の案内によると、母がオランダ人なら自動的に、父がオランダ人で母と結婚していなければ出生前の認知が必要です。日本の国籍法でも、父か母が日本人なら子は日本人です。

ここで日本の国籍法12条が関わります。国外で生まれ、出生で外国籍も得た子は、日本国籍を留保する意思を表示しないと、出生時にさかのぼって日本国籍を失います。戸籍法104条により、留保の届出は出生の日から3か月以内に、出生届とともにします。オランダで生まれた子は、在オランダ日本国大使館に出生届を出す際に「日本国籍を留保する」旨を書きます。

重国籍の子は、20歳までに国籍を選ぶ

留保して重国籍になった子は、国籍法14条1項により、国籍を選ぶ義務があります。2022年4月1日からは、18歳になる前に重国籍になった人は20歳までに、18歳になった後に重国籍になった人はそのときから2年以内に選びます。

日本国籍を選ぶ方法の一つが「選択の宣言」です。宣言をした人は、16条により外国籍の離脱に努めなければなりません。オランダの国籍法では、オランダ国籍を失う原因は第15条に列挙されていて、日本の選択の宣言はそこに含まれていません。期限内に選ばないと、法務大臣から催告を受け、催告から1か月以内に選ばなければ原則として日本国籍を失います。

国外で生まれた重国籍の子は、出生から3か月以内に日本国籍の留保を届け出る。留保すれば20歳まで重国籍のままでよく、20歳が国籍選択の期限。18歳は成年年齢。 留保 重国籍のまま暮らす 選択 出生 3か月 18歳 20歳 幅は年齢の比率ではなく、手続きの区切り
図4:国外で生まれた重国籍の子の手続きの期限(出典:国籍法12条・14条、戸籍法104条、法務省 国籍Q&A、2026年10月29日確認)

留保を忘れて日本国籍を失った場合でも、国籍法17条1項により、18歳未満で日本に住所があれば、法務大臣への届出で日本国籍を取り直せます。ただし、オランダに住み続ける限りこの道は使えません。3か月の期限は、出産の忙しさの中で過ぎやすいので、出産前に大使館の案内を確認しておくと安心です。

両親とも日本人の子

両親とも日本人で、オランダで生まれた子は、オランダ国籍を得ません。オランダは出生地主義をとっておらず、ACCESS も、親がオランダ人でなければ子はオランダ国籍を得ないと案内しています。子は日本国籍だけを持ち、外国籍を得ていないので、日本国籍の留保の届出は不要です。出生届は3か月以内に出します。

その子がオランダで育ち、成人した後にオプション(オランダで生まれ、ずっと住んでいる成人)を使えば、オランダ側では放棄を求められずにオランダ国籍を得られます。しかしこれも自己の志望による取得なので、日本の国籍法11条1項で日本国籍を失います。

親と一緒に帰化する子ども

親が帰化するとき、18歳未満の子どもを申請に含められます。IND の案内では、16歳未満は親と同じ在留の条件、16歳と17歳は3年の継続居住と本人の同意が必要です。オランダ側は、帰化する未成年に放棄を求めません。

日本側では、法定代理人の申請による外国籍の取得も、自己の志望による取得として扱われます(在オーストリア日本国大使館の案内資料、東京地裁令和3年2月18日判決)。その場合、子どもも日本国籍を失います。子どもを含めるかどうかは、子どもの将来の選択肢に関わる大きな決断なので、申請の前に必ず大使館に確認してください。

親の組み合わせ オランダ国籍 日本側の手続き
日本人とオランダ人 出生で取得 3か月以内に留保、20歳までに選択
両親とも日本人 取得しない 出生届(留保は不要)
日本人と第三国の人 原則取得しない 第三国籍を得れば留保が必要
親と一緒に帰化 帰化で取得 日本国籍を失う可能性が高い

この表の3行目のように、親の一方が第三国の国籍で、その国が血統で国籍を与える場合も、国外で生まれた子は留保が必要です。相手の国の法律は、その国の大使館で確認します。

9. オランダ国籍を得た後に失う場合

オランダ国籍は、得た後でも失うことがあります。帰化を考える人は、得る条件だけでなく、失う条件も知っておく必要があります。国籍法第15条が、成人がオランダ国籍を失う場合を定めています。

失う場合 条文 例外・補足
自分の意思で別の国籍を取る 第15条1項a号 その国で生まれ住む人、配偶者がその国籍の人など
放棄の宣言をする 第15条1項b号 本人の申し出による
重国籍で王国とEUの外に13年住む 第15条1項c号 旅券や国籍証明の取得で期間がやり直し
帰化後に元の国籍を放棄しない 第15条1項d号 IND の取り消し
詐欺やテロへの関与 第14条 大臣による取り消し

この表の3行目は、将来日本に戻って暮らすかもしれない人に関係します。Rijksoverheid は、重国籍の人が王国とEUの外に13年以上住むとオランダ国籍を失い、期限までに旅券を更新すれば期間がやり直しになると説明しています。旅券の有効期間10年に、更新までの3年を足した数字です。日本人は帰化で日本国籍を失うため、通常はこの規定の対象になりません。

NL Times は2026年2月8日、IND の数字として、過去4年間に90人がオランダ国籍を取り消されたと報じました。多くは詐欺やテロへの関与によるものとされています。取り消しは、別の国籍を持つ人に限られます。無国籍を生まないためです。

10. 日本と比べてどうか

オランダも日本も、二重国籍をできるだけ避ける方針をとっている国です。その意味で、在住日本人にとってオランダの制度は理解しやすい面があります。違いは、例外の多さと、出生による重国籍の扱いです。

項目 オランダ 日本
帰化の居住要件 原則5年 原則5年(国籍法5条1項1号)
年齢 18歳以上 18歳以上
元の国籍 原則放棄、例外が多い 原則として失うことが条件
配偶者の扱い 放棄を免除 居住要件などが緩和
出生による重国籍 選択の義務はない 20歳までに選択
自分の意思で外国籍を取る 原則喪失、例外あり 喪失(例外なし)

この表で目立つのは、オランダは例外を法律に多く書き込み、日本は例外をほとんど置いていないという違いです。オランダでは配偶者や出生地による例外がありますが、日本の国籍法11条1項には例外がありません。

DutchNews は、ドイツが最近、元の国籍を残したまま帰化できる法律を通し、二重国籍を原則として認めない EU の国はオランダとオーストリアだけになったと報じています。これは同紙の見方として紹介されているもので、各国の細かな例外まで比べたものではありません。

11. ケースで考える(架空の例)

ここからは架空の人物で、立場ごとに答えがどう変わるかを見ます。実在の人物ではありません。

ケースA:オランダ人と結婚して8年のユキさん(40歳)

ユキさんはオランダ人の夫と結婚して8年、オランダに住んで9年です。帰化の居住要件は満たし、配偶者なのでオランダ側の放棄も免除されます。しかし、日本の国籍法11条1項で日本国籍を失います。日本の両親の介護で将来日本に長く住む可能性があるなら、永住許可のまま暮らすほうが選択肢を残せます。

ケースB:高度技能移民で7年、独身のケンさん(35歳)

ケンさんは独身で、高度技能移民の許可で7年住んでいます。帰化すればオランダ側で放棄を求められますが、日本人は自動で日本国籍を失うので、実質的な違いはありません。投票やEU内の移動の自由を重く見るなら帰化、日本での将来の暮らしを重く見るなら永住が候補になります。

ケースC:日蘭の夫婦に子どもが生まれたマイさん

マイさんはオランダ人のパートナーとの間に子どもが生まれました。子どもは出生でオランダ国籍を得ます。日本国籍を残すには、出生から3か月以内に大使館へ出生届と国籍留保の届出をします。子どもは20歳までに国籍を選ぶ必要があります。

ケース 帰化の可否 日本国籍 現実的な選択
A:配偶者、居住9年 可能(放棄免除) 帰化で失う 永住で選択肢を残す
B:独身、居住7年 可能(放棄必要) 帰化で失う 目的しだいで帰化か永住
C:子どもの出生 子は出生で取得 留保すれば保持 3か月以内に留保届

この表から言えるのは、大人の日本人にとって、オランダ側の例外の有無は結論を変えないということです。変わるのは、子どもが生まれたときの手続きのほうです。

12. 日本の家族への伝え方

オランダ国籍を取ることは、日本の家族にとって「日本人でなくなる」という重い知らせになります。誤解を減らすために、伝え方を分けて考えるとよいでしょう。

「日本と縁を切る」わけではないと伝える

日本国籍を失っても、家族との関係や相続の権利がなくなるわけではありません。日本への短期の訪問も、オランダ旅券で査証なしでできます。変わるのは、日本の旅券を使えなくなることと、日本で長く住むには在留資格が必要になることです。この区別を具体的に伝えると、不安が和らぎやすくなります。

「選べるのに選ばなかった」のではないと伝える

家族から「二重国籍にすればいいのに」と言われることがあります。オランダ側が放棄を免除する場合でも、日本の国籍法11条で日本国籍を失うことは、本人には選べません。法務省の国籍Q&A のページを一緒に見ると、制度の話として納得してもらいやすくなります。

孫の国籍は、出産前に共有しておく

孫がオランダで生まれるなら、日本国籍の留保と20歳までの選択の話は、家族にとっても大切な情報です。出生届を出すのは親ですが、祖父母が戸籍や必要書類の取り寄せを手伝う場面もあります。3か月の期限を家族で共有しておくと、慌てずに済みます。

13. やってはいけないこと

国籍は、一度失うと簡単には取り戻せません。手続きの順番や思い込みで損をしないために、避けたい行動を表にまとめます。

やってはいけないこと 理由
「配偶者なら二重国籍」と思い込む 日本側では11条で日本国籍を失う
帰化後も日本の旅券を使う 喪失は届出と関係なく生じている
子の出生届を3か月過ぎて出す 留保できず日本国籍を失う
法案の可決を前提に計画を立てる 外国人の部分は削られる見込みと報道
子どもを帰化に含めるか即決する 子の日本国籍に関わる
古い媒体の手数料で予算を組む 手数料は毎年1月1日に改定

この表の多くは、オランダ側の情報だけで判断したときに起きる失敗です。オランダの制度を調べたら、必ず日本側の扱いもあわせて確認してください。

14. 手順とチェックリスト

帰化を考え始めた人が、明日からできることを順に並べます。

  1. 自分の在留許可の種類と、継続居住の年数を確かめる(IND のマイページや在留カード)
  2. 統合試験A2の合格の有無を確かめる。未受験なら、オランダ語の記事を参考に学習計画を立てる
  3. 帰化の目的(投票、移動の自由、在留の安定など)を書き出し、永住で足りないかを比べる
  4. 日本国籍を失うことの影響(日本での将来の居住、家族、財産)を書き出す
  5. 在オランダ日本国大使館の領事窓口に、国籍喪失届と子どもの手続きを確認する
  6. 必要なら、移民法・国籍法の専門家に相談する
  7. 帰化を決めたら、住んでいる自治体の窓口で申請の予約をする

チェックリスト

  • 在留許可は、非一時的な目的の許可か永住・EU長期在留か
  • 5年(配偶者なら同居3年)の継続居住を満たしているか
  • 統合試験A2に合格しているか、免除の理由があるか
  • 申請料(単身€1,139、パートナーと€1,454)を確認したか
  • 日本国籍を失うことを家族と話したか
  • 子どもを申請に含めるかを、大使館に確認したうえで決めたか
  • 帰化後3か月以内の国籍喪失届の準備をしたか
  • 子どもが生まれる予定なら、3か月以内の国籍留保を把握したか

15. まとめ

  • オランダの帰化は、5年の継続居住、統合試験A2、元の国籍の放棄が原則で、申請料は単身€1,139です
  • 放棄は、オランダ人の配偶者、オランダ生まれで在住、難民などが免除され、オプション制度では4歳から住む人を除き原則求められません
  • 日本人は、帰化でもオプションでも、国籍法11条1項により日本国籍を自動的に失います。オランダ側の例外は日本側の喪失を止めません
  • 日本国籍を失ったら、オランダに住む人は知った日から3か月以内に大使館へ国籍喪失届を出します
  • 国外で生まれた重国籍の子は、3か月以内の国籍留保と、20歳までの国籍選択が必要です
  • 二重国籍法案34632は12月7日に下院で審議予定ですが、帰化する外国人の放棄義務は残る見込みと報じられています
  • 暮らしの安定が目的なら、永住許可かEU長期在留で足りるかを先に考えるのが現実的です

参考にした情報源

オランダの一次情報

日本の一次情報

在住者向け媒体・報道

いずれも2026年10月29日に確認したものです。手数料は毎年1月1日に改定され、法案の扱いは審議で変わる可能性があります。申請の前に、IND と在オランダ日本国大使館の最新の案内を確認してください。


元記事はこちら

The dual nationality dilemma: what Dutch News readers say — DutchNews

よくある質問

オランダ人と結婚している日本人は、日本国籍を残したままオランダに帰化できますか?
オランダ側は、オランダ人の配偶者には元の国籍の放棄を求めません。しかし日本の国籍法11条1項により、自分の意思で外国籍を取得した日本人は日本国籍を自動的に失います。オランダ側の例外は日本側の喪失を止めないため、帰化しても日本国籍は残りません。
オプション制度(optie)でオランダ国籍を取れば、二重国籍になりますか?
オランダ法上は、4歳から住んでいる人を除き、オプションでは元の国籍の放棄を求められないのが原則です。ただし日本人の場合、オプションも自分の意思による取得にあたるため、国籍法11条1項で日本国籍を失います。オランダ側で放棄を求められなくても、日本側で二重国籍にはなりません。
オランダの帰化の条件と費用はどれくらいですか?
IND の案内(2026年10月20日更新)では、18歳以上、有効な在留許可で5年以上継続して居住、統合試験A2以上の合格、公の秩序に問題がないこと、元の国籍の放棄などが条件です。申請料は単身€1,139、パートナーと一緒に€1,454、同伴する18歳未満の子ども1人€168です。審査期間は原則12か月です。
日本人とオランダ人の間に生まれた子どもは、両方の国籍を持てますか?
出生時に両方の国籍を得られます。ただし国外で生まれた子は、出生の日から3か月以内に出生届とともに日本国籍の留保を届け出ないと、出生時にさかのぼって日本国籍を失います。重国籍になった子は、国籍法14条により20歳までにどちらかの国籍を選ぶ必要があります。
二重国籍を認めるオランダの法案は成立しましたか?
成立していません。法案34632(R2080)は2016年12月に提出され、下院の本会議は2026年12月7日の週に予定されています。DutchNews は、連立与党が帰化する外国人の放棄義務を残す立場で、可決されても対象は国外に住むオランダ人に限られる見込みと報じています。
帰化せずに永住許可で暮らすと、何ができないのですか?
永住許可やEU長期在留でも、働く・住む・社会保障を受けるといった暮らしの大半は国民とほぼ同じです。できないのは国政選挙と州・欧州議会選挙での投票、国籍が条件となる一部の公務、オランダ旅券の取得などです。市議会選挙は、EU国籍以外でも5年以上の合法的な居住で投票できます。

出典: DutchNews

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