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日本企業が欧州向けサイトを作るときの12項目|言語・VAT込み価格・GDPR・EAA・ホスティング・時差

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日本企業が欧州向けサイトを作るときの12項目|言語・VAT込み価格・GDPR・EAA・ホスティング・時差

日本のホームページを、そのまま英語に訳して欧州に出す。最初はこの形を考える会社が多いと思います。ただ、欧州の消費者や取引先に向けて出すサイトは、日本のサイトの翻訳では終わりません。価格の見せ方、個人データの扱い、返品の窓口、問い合わせの時間帯といった部分が、日本とは別の前提で決まっています。

この記事は、欧州への進出や販売を考える日本の中小企業に向けて、サイトを作る前に決めておく12項目(第1〜12章)を整理したものです。後半の第13〜17章は、つまずきやすい点・手順・チェックリスト・まとめです。制度は2026年10月30日に確認できた公開情報に基づいており、法的助言ではありません。個別の判断は、販売先の国の専門家や当局の案内で確かめてください。

この記事で分かること 答えの要点
最初に決めること 売る国・相手(消費者か企業か)・扱う商品やサービス(第1章)
英語だけで足りるか BtoB は足りることが多い。消費者向けは国による(第2章)
価格はどう見せるか 税込の総額。セールは直近30日の最低価格が基準(第4・5章)
返品と撤回 14日間。2026年6月19日から電子的な撤回ボタン(第6章)
GDPR の代理人 EU に拠点がなく、提供の意図があれば原則必要(第8章)
サーバーの置き場所 EU 限定ではない。移転の根拠が要る(第10章)
問い合わせの時差 夏時間中7時間、その他8時間。返信の目安を書く(第12章)

1. 最初に決める:売る国、相手、扱うもの

欧州向けサイトの相談で、最初に確認することが3つあります。どの国に売るか、相手は消費者か企業か、何を売るかです。この3つが決まっていないと、言語も価格も、必要な法律上の表示も決まりません。

「欧州」という単位は、サイトを作る側にとっては大きすぎます。EU は27の加盟国で、言語も税率も消費者に求められる表示も国ごとに違います。加えて、英国やスイスのように EU の外にある国もあります。最初から全域を狙わず、1〜3か国に絞って始める方が、費用も運用も現実的です。

消費者向けか、企業向けか

消費者に売る(BtoC)なら、消費者保護の規則がほぼ全面的に関わります。税込の総額表示、撤回権、セール表示のルールなどです。企業にだけ売る(BtoB)なら、これらの多くは対象外になります。ただし、GDPR は BtoB でも関わります。取引先の担当者の氏名やメールアドレスも個人データだからです。

同じサイトに、企業向けの見積り依頼と、個人が買えるオンラインストアが併存する場合は、消費者向けのルールが適用される部分があります。「企業向けだから大丈夫」と考えるのは、導線が完全に分かれているときだけにしてください。

日本のサイトとの違いを先に見ておく

次の表は、日本のサイトを作るときの感覚と、欧州向けで変わる点を並べたものです。個別の説明は、以降の章で行います。

項目 日本のサイトの感覚 欧州向けで変わること
言語 日本語だけで足りる 国と相手で選ぶ。消費者向けは現地語が信頼につながる
価格 税込の総額が基本 国ごとの VAT 率。セールは直近30日の最低価格が基準
個人データ 個人情報保護法 GDPR。拠点がなくても提供の意図があれば適用
Cookie 利用の告知が中心 必須でない Cookie は同意が必要
返品 規約で決める 消費者に14日間の撤回権。電子的な撤回ボタン
事業者情報 特定商取引法に基づく表記 国ごとの表示項目。ドイツの Impressum が代表例
問い合わせ 営業時間内に電話・メール 時差があり、返信の目安時間が信頼の材料になる

日本のサイトと比べて、単なる翻訳では埋まらない差があることが分かります。以降の章では、この差を12の項目に分けて、順に確認します。

売る国と相手を決め、言語を選び、価格と事業者情報を整え、個人データの扱いを決める、の4段階で進める。 1. 国と相手 1〜3か国 2. 言語 英語か現地語 3. 価格と表示 VAT・撤回 4. 個人データ GDPR・置き場所 前の段階が決まらないと、次は決まりません
図1:欧州向けサイトを決める順序(DevNJ が整理した進め方。数値は含まない)

2. 言語:英語で足りる場面と、現地語が要る場面

欧州向けサイトの言語は、「英語でよいか」という質問から始まります。答えは相手と、売るものと、国で変わります。英語だけで済ませてよい場面もあれば、現地語がなければ信頼されない場面もあります。

数字で見る:英語で話せる人の割合

欧州委員会が2023年9〜10月に27の加盟国の約27,000人に面接調査した「Europeans and their languages」では、英語で会話できる人は47%でした。2012年の調査から5ポイントの上昇で、外国語としては最も多く、それでも半数には届きません。2024年5月21日に公表されています。

この数字は、EU 市民全体の平均です。国別の差は大きく、英語の通用度が高い国と低い国が混ざっています。「英語ならどの国でも通じる」という前提は、数字の上では成り立ちません。

英語だけで足りる場面

場面 英語だけで足りるか 理由
専門性の高い BtoB(部品、ソフトウェア、機械など) 足りることが多い 担当者が英語の資料を読み慣れている
英語圏の担当者が窓口になる取引 足りる 社内の共通語が英語
英語の通用度が高い国の消費者向け 足りることが多い 国全体で英語が広く使われている
日本の文化に関心のある層への販売 足りることが多い 英語圏の情報にも慣れている層

この表は DevNJ の整理で、国ごとの法的な言語要件を示すものではありません。表の「足りる」は、英語だけでも商談や購入が成立しやすいという意味です。それでも、問い合わせフォームや返信は、相手の言語に近づけるほど反応が良くなります。

現地語を足した方がよい場面

消費者向けの販売や、高額なサービスの申込みでは、現地語のページがあるかどうかが信頼の目安になります。オランダ商工会議所(KVK)の案内は、フランスの消費者について、フランス語のウェブショップで買い物をする傾向があり、顧客対応もフランス語であるべきだと述べています。英語の通用度が高くない国では、この傾向が強くなります。

フランスには、商取引でフランス語の使用を定める法律(トゥボン法)があります。法律事務所の解説は、消費者との商取引の情報の大半に及ぶように書かれているとしつつ、フランスの裁判所は、フランスに拠点がある事業者か、フランスの消費者を対象にした場面に適用を限っていると述べています。執行は、健康や安全に関わる商品が中心だったとも書かれています。なお、この解説は2015年のもので、現在の運用は変わっている可能性があります。

つまり、フランスの消費者に売るサイトでは、法律の面でも商習慣の面でもフランス語を用意する方が安全です。他の国についても、販売前に当局や現地の専門家に確認してください。

専門性の高い BtoB は英語で足りることが多く、消費者向けは国によって現地語が望ましく、フランスのように消費者の言語習慣が強い国では現地語が事実上必要になる。 英語で足りる 現地語が望ましい 現地語が必須級 専門 BtoB 消費者向け フランスなど
図2:言語の選び方の目安(DevNJ の整理。法的な言語要件を示す図ではありません)

翻訳の質と、機械翻訳の使いどころ

現地語を足すときに、最も多い失敗は機械翻訳をそのまま公開することです。商品説明や会社紹介なら、読める水準の訳でも許されますが、価格・返品・個人データの扱いといった責任に関わる文面は、母語話者の確認を入れてください。KVK の案内も、翻訳は母語話者に依頼するか確認してもらうよう勧めています。

また、言語を増やすと、更新の手間も言語の数だけ増えます。価格やセール、規約を変えるたびに、全言語を直す必要があります。最初は英語と、最重要の1国の現地語だけにして、反応を見てから増やす方が長続きします。

3. ドメインとURL:どの国のサイトか分かるようにする

言語を決めたら、次は URL の構造です。日本語サイトの下に /en/ を足すのか、国ごとのドメインを取るのかで、運用の負担と検索での見え方が変わります。

方式 例 向く場面 注意点
日本語サイトの下に言語ごとのディレクトリ example.co.jp/en/ 英語1言語だけ足す 国別の最適化はしにくい
国別ドメイン example.de 1つの国に本腰を入れる 国の数だけドメインと運用が増える
汎用ドメインに言語・国のディレクトリ example.com/de/ 複数の国を段階的に増やす 最初から構造を設計しておく

どの方式でも、言語ごとのページを互いに結びつけることが必要です。検索エンジンに「このページの英語版はこちら」と伝える仕組みがあり、これを使うと、検索結果に適切な言語のページが出やすくなります。あわせて、ページ内に言語を切り替えるリンクを置きます。ブラウザの言語設定だけで自動的に転送すると、利用者が見たいページに行けなくなることがあります。

なお、EU の個人データに関する欧州データ保護会議(EDPB)の指針は、EU 加盟国のトップレベルドメイン(.de など)の使用を、EU の個人に提供する意図を示す要素の1つに挙げています。国別ドメインを取るかどうかは、第8章の GDPR の適用の話にも関わります。

4. 価格:VAT込みの総額表示と、販売先の国ごとの税

日本のサイトで税込表示に慣れていても、欧州では付加価値税(VAT)の税率が国ごとに違い、同じ商品でも販売先によって総額が変わります。ここでは、消費者向けの価格表示と、日本の事業者が最初に迷う VAT の扱いを整理します。

消費者には税込の総額を見せる

EU の消費者向けサービスの案内(Your Europe)は、商品やサービスを買う前に、税と追加料金を含めた総額を分かりやすく示すことを求めています。送料や手数料が後から加わる表示は、避けるべきです。

あわせて、同じ案内には、次のような決まりが載っています。

項目 決まり(Your Europe の案内)
総額 税とすべての追加料金を含めて表示する
事前チェック 速達などの追加サービスは、事前にチェックを入れて売らない。事前チェックは同意にならない
カード手数料 クレジットカード・デビットカードの利用に上乗せ料金を課してはいけない(一部のカードと法人カードに例外)
通貨換算 自国通貨での決済を提案するときは、欧州中央銀行の為替レートに対する上乗せ率を示す。断ってもよい

この表は、消費者向けの基本です。日本のサイトでは、送料や決済手数料を別建てにして最後に足すことがありますが、欧州の消費者向けでは総額が最初から見えることが前提になります。

VAT の扱い:日本の事業者が迷う3つの場面

VAT の話は複雑で、販売の形によって分かれます。ここでは、オランダ商工会議所(KVK)の案内に基づく整理を書きます。個別の取引は、税務の専門家に確認してください。

販売の形 KVK の案内の要点
EU 内の事業者が EU 内の消費者に売る 年間€10,000(物品の遠隔販売とデジタルサービスの合計)以下なら自国の VAT、超えたら顧客の国の VAT。ワンストップショップ(OSS)で一括申告できる
EU 外の事業者がサービスを EU の消費者に提供する OSS の非 EU スキームを使える
EU 外から物品を送る 輸入 VAT は常に発生する。€150以下の少額貨物は電子申告が必要で、輸入ワンストップショップ(IOSS)で販売時に VAT を徴収できる

日本の会社が日本から直送する場合、EU 向けの販売で VAT をどこで、誰が払うかが、価格の見せ方に直結します。IOSS を使うか、顧客に輸入時に払ってもらうかで、表示する総額も変わります。IOSS の利用条件(仲介者が必要になる場合など)は、各国の税務当局で確認してください。

少額貨物の関税と手数料

KVK の案内には、EU 外から EU への物品の少額貨物(€150以下)には2026年7月1日から、品目の種類ごとに固定の輸入関税€3がかかり、2026年11月1日からは、€150を超えるものも含めたネット販売の貨物すべてに、品目の種類ごとに取扱手数料€2がかかると書かれています。日本から直送する小口の販売では、価格や送料の組み立てに影響します。

これらの数字は KVK の案内に基づくもので、2026年10月30日に確認しました。制度の細部は変わりやすいので、出荷の前に税関と販売先の国の最新の案内で確かめてください。

企業向けサイトの価格表示

BtoB 専用のサイトなら、税抜の価格を載せるのが一般的です。ただし、消費者も買える導線が少しでもあれば、その部分は税込の総額が必要です。「見積りのみ」で価格を出さない設計にすれば、価格表示の問題自体を避けられます。

5. セール表示:直近30日の最低価格が基準になる

日本のサイトでは「通常価格」と「セール価格」を並べて割引を見せるのが一般的です。欧州の消費者向けでは、この見せ方にはっきりしたルールがあります。

オムニバス指令が決めたこと

消費者向けの価格表示に関する指令(98/6/EC)は、オムニバス指令((EU) 2019/2161)で改正され、値下げを告知するときは、事前の価格を示すことが求められました。この事前の価格は、値下げの前の30日以上の期間に事業者が適用した最低価格です。

2024年9月26日、EU 司法裁判所は、ドイツの裁判所からの付託に対して、この点を確認しました。値下げの告知は、割引率で示す場合も、お得さを強調する表現で示す場合も、直近30日の最低価格を基準に計算しなければなりません。事前の価格を併記するだけでは足りず、それが実際の割引の基準になっている必要があります。

例で考える

次の例は、仮の数字による説明です。実際の価格ではありません。

日 価格(€) 表示
40日前〜20日前 60 通常価格
19日前〜前日 50 一時的な値下げ
セール当日 45 「20%オフ」と表示したい

この場合、直近30日の最低価格は50ユーロです。割引率の計算は、60ユーロではなく50ユーロを基準にします。45ユーロは50ユーロから10%の値下げで、「20%オフ」とは表示できません。「通常価格60ユーロから25%オフ」という見せ方は、最低価格の基準に合いません。

やりがちな表示 問題点 直し方
昔の高い価格を斜線で消して割引率を出す 直近30日の最低価格が基準になっていない 直近30日の最低価格を基準に割引率を計算する
段階的に値下げを重ねて割引率を大きく見せる 国によって扱いが分かれる 販売先の国の規則を確かめてから設計する
価格履歴を残していない 基準を示せない 日ごとの価格を記録する

加盟国ごとの運用には差があります。ある国の当局は、独自の言い換え(「参考価格」など)を認めないなど、より厳格な指針を出しています。販売先の国の規則を、公式の案内で確かめてください。

セールを打つ前に準備すること

セール表示を守るには、日ごとの価格の履歴が必要です。ストアのシステムが履歴を持っていなければ、後から基準を示せません。BtoC のオンラインストアを作る段階で、価格履歴を保存する仕様を決めておくと、後の手戻りが避けられます。

6. 返品と撤回:14日間の権利と、撤回ボタン

日本の通信販売では、返品の可否や期間を、販売者が表示で決められます。欧州の消費者向けでは、法律が撤回権を定めており、事業者が規約で消すことはできません。

14日間の撤回権

Your Europe の案内は、オンラインで買った消費者に14日間の撤回権があると示しています。理由を言わずに契約を取り消せる権利で、商品の種類やサービスの性質によって例外があります。起算点や、返品の送料を誰が負担するかは、指令と各国の法律で細かく決まっています。

事業者は、撤回権があることと、その行使の方法を、購入前に消費者へ示す必要があります。日本の「返品不可」の表記を、そのまま欧州向けに載せることはできません。

2026年6月19日からの「撤回ボタン」

2026年6月19日から、オンラインで結ばれる消費者との遠隔契約には、電子的な撤回機能が必要になりました。指令(EU)2023/2673によるもので、事業者の解説は、次のような要件を示しています。

項目 内容(事業者の解説)
適用日 2026年6月19日。猶予期間はない
対象 オンラインで結ぶ消費者との遠隔契約で、撤回権があるもの
ボタンの表記 「ここで契約を撤回する」など、明確で見つけやすいもの
手順 入力フォームと、確認のボタンの2段階
受領の通知 メールなどの耐久的媒体で、遅滞なく送る

国によっては、ボタンの文言を指定している場合があり、各国の国内法への置き換えの状況にも差があります。この表は事業者のブログに基づく整理なので、販売先の国の法律で確認してください。

日本のサイトとの違い

日本では、返品フォームや連絡先に誘導する形が多く、撤回の手続きをサイト上で完結させる義務はありません。欧州向けの EC サイトでは、注文履歴の画面や注文確認メールから、撤回の手続きに入れる導線を作ることになります。これはデザインではなく、システムの要件です。見積りの段階で、開発に含まれているかを確認してください。

2019年に日本の十分性認定、2021年5月にオランダ当局が代理人未指名で罰金、2023年7月に EU と米国の枠組み、2024年9月にセール表示の司法裁判所判決、2025年6月に EAA の適用開始、2025年7月に ODR プラットフォーム終了、2026年6月に撤回ボタン、2026年11月にネット販売の貨物すべてへの取扱手数料。 2019 日本に十分性認定 個人データの移転の根拠 2021.5 代理人なしで罰金€525,000 オランダの当局 2023.7 EU と米国の枠組みに十分性 米国の事業者への移転 2024.9 セール表示の司法裁判所判決 直近30日の最低価格が基準 2025.6 EAA の適用開始 2025年6月28日 2025.7 ODR プラットフォーム終了 2025年7月20日。リンクを外す 2026.6 撤回ボタンの義務 2026年6月19日から 2026.11 ネット販売の貨物に手数料 2026年11月1日から。€150超も対象
図3:欧州向けサイトに関わる制度の日付(出典:欧州委員会、KVK、各解説。2026年10月30日確認)

7. 事業者情報:特定商取引法の表記では足りない

日本のサイトには、特定商取引法に基づく表記があります。欧州向けでは、加盟国の法律で事業者情報の表示項目が決まっているため、そのまま英訳しても足りないことがあります。

表示項目の例:ドイツの規定

ドイツのデジタルサービス法(DDG)第5条は、商業的なデジタルサービスを提供する事業者に、次の情報を、分かりやすく、直接たどり着ける形で常時表示するよう定めています。ドイツ語圏のサイトで Impressum(事業者表示)と呼ばれるものです。

項目 内容(DDG 第5条)
名称と住所 事業所の住所。法人は法形態、代表者も
連絡先 迅速な電子的連絡のためのメールアドレスを含む
登記 商業登記の登録番号
許認可 許可が必要な分野なら、監督官庁
規制職種 所属団体や職業上の規則
VAT 番号 持っている場合

この表はドイツの例で、他の国にも同様の仕組みがあります。ドイツ語圏に向けたサイトでは、この項目を満たす Impressum のページを置くのが通例です。ただし、同法が自社の事業に直接及ぶかどうかは、事業者の拠点の有無などで変わるため、対象国の専門家に確認してください。

日本の会社が気をつけること

日本の会社は、登記の番号の体系や、VAT 番号に当たるものが、欧州とは異なります。「この項目は日本にはない」と空欄にせず、代わりの情報を書く必要があります。法人番号や、日本の登記情報などです。どの情報で代えられるかは、専門家に確認すると確実です。

また、事業者の住所は、問い合わせ先として公開される情報です。自宅兼事務所の場合は、公開してよい住所かを決めてから載せてください。

紛争解決のリンクは外す

以前の欧州向けサイトには、EU のオンライン紛争解決(ODR)プラットフォームへのリンクを載せる義務がありました。このプラットフォームは2025年7月20日に終了しました。欧州消費者センター(フィンランド)の案内によれば、2025年3月から新規の苦情は受け付けておらず、利用者のデータも削除されています。古い規約やフッターに、このリンクが残っていないか確認してください。

8. GDPR:日本の会社にも適用される場面と、EU 代理人(第27条)

欧州向けサイトで、日本の会社が最も戸惑うのが GDPR(EU 一般データ保護規則)です。EU に拠点がなくても適用される場合があるためです。

適用の条件は「提供の意図」

GDPR は、EU に拠点がない事業者にも、EU の個人に商品やサービスを提供している場合には適用されます(第3条第2項)。EDPB の指針は、この判断のために、次のような要素を挙げています。

要素(EDPB の指針) 例
EU や加盟国への言及 「ドイツ向けの配送」などの表記
広告 EU の利用者に向けた検索広告やキャンペーン
連絡先 EU から連絡できる専用の住所・電話番号
ドメイン .de など EU 加盟国のドメイン、または .eu
配送 EU 加盟国への配送の提供
言語や通貨 自国で通常使うものと異なる、EU で使う言語や通貨

同じ指針は、EU からウェブサイトにアクセスできるだけ、または自国で一般的な言語を使っているだけでは、これだけで適用の根拠にならないと述べています。要素を複数満たし、EU の個人に提供する意図が読み取れるときに適用されます。

つまり、日本語だけの会社紹介サイトが、たまたま欧州から見られているだけなら、通常は対象になりません。ユーロ建てで価格を出し、ドイツ語のページを作り、ドイツに配送するサイトは、対象になると考えてください。

EU 代理人(第27条):必要になる条件

GDPR が適用される、EU に拠点のない事業者は、EU 内に代理人を書面で指名する必要があります(第27条)。代理人は、監督当局やデータの本人が、事業者に代わって、または事業者とあわせて連絡する窓口です。

論点 内容(第27条と EDPB の指針)
指名の形式 書面による委任
場所 提供の相手がいる加盟国のいずれか。多くの本人が1か国にいるなら、その国が推奨される
誰が務めるか 自然人または法人。法律事務所やコンサルタントが多い。外部のデータ保護責任者(DPO)とは兼ねられない
公開 プライバシーポリシーなどで、本人に代理人を知らせる
免除 たまにしか行わない低リスクの処理で、機微なデータの大規模処理を含まないもの。公的機関

日本の会社が見落としやすいのは、免除が狭いことです。EC サイトで継続的に注文を受けるなら、「たまにしか行わない処理」には当たりません。

オランダの個人データ保護当局(Autoriteit Persoonsgegevens)は、2021年5月12日、EU に拠点がなく、EU 代理人を指名していなかった人物情報サイト(Locatefamily.com)に、第27条の違反を理由として€525,000の罰金を科しました。AP の発表によれば、基本の罰金額は€300,000〜€750,000の幅のなかで決められ、あわせて、12週間以内に代理人を指名するよう命じています。代理人を指名しなかったことを理由に罰金を科した例として、自社の対応を考えるときの目安になります。

プライバシーポリシーに書くこと

GDPR の適用がある場合、プライバシーポリシーには、どんなデータを、何のために、どんな法的根拠で、誰に渡し、いつまで保管するかを書きます。本人の権利(閲覧、訂正、削除など)の行使方法と、代理人の連絡先も載せます。日本の個人情報保護法に基づくポリシーの英訳では、これらが足りません。

9. Cookie:必須でないものは同意を取る

日本のサイトでは、Cookie の利用を告知して続行してもらう形が多くあります。EU では、ePrivacy 指令の第5条第3項に基づき、サービスの提供に厳密に必要なもの以外の Cookie や類似の技術は、事前の同意が必要になります。広告や分析のための計測タグは、通常、この同意の対象です。

EDPB は、この規定の技術的な範囲について指針(2/2023、最終版は2024年10月16日)を出しており、Cookie だけでなくピクセルやフィンガープリントなど、端末の情報にアクセスする手法が対象になりうると整理されています。

同意の画面で守ること

項目 守ること
選択肢 「同意」と「拒否」を同じ強さで見せる
事前チェック 事前にチェックを入れた同意は無効
同意前の動作 必須でないタグは、同意の前に動かさない
撤回 いつでも変更できる導線を残す

アクセス解析を入れるときの同意の設計は、計測の方法とも関わる別の論点です。ここでは、「同意が取れるまで計測を止める」設計が欧州では基本だと押さえておけば十分です。

日本のサイトとの違い

日本では、Cookie の同意バナーを出さないサイトが多くあります。欧州向けのサイトを日本のサイトの延長で作ると、計測タグが同意の前から動いている状態になりがちです。作る前に、使うタグの一覧を作り、必須かどうかを分けてください。

10. サーバーの置き場所と、データの越境

「GDPR があるから、サーバーは EU に置かなければならない」と考える日本の会社は多くいます。これは誤解です。GDPR はサーバーの場所を EU 内に限っていません。問題になるのは、EU の個人データを EU の外へ移すときの根拠です。

日本への移転は十分性認定がある

欧州委員会の十分性認定の一覧には、日本が入っています。日本については、2019年に認定されたあと、2023年4月4日に最初の定期レビューの報告書が公表されています。これは、EU から日本の事業者へ個人データを渡すことに関する枠組みです。

ただし、十分性認定は、GDPR の適用を免除するものではありません。GDPR の義務は日本の会社にも残り、認定があるのは、データの移転の根拠の部分です。

米国のサービスを使うとき

多くのサイトは、米国のクラウドや分析ツールを使います。EU と米国のデータプライバシーフレームワーク(DPF)には、2023年7月10日に十分性認定が出されています。2025年9月3日、EU 一般裁判所は、この認定を争った訴え(T-553/23)を退けました。ただし、上訴の可能性が報じられており、状況は変わりうるため、利用するサービスが DPF に参加しているかを確認し、標準契約条項など別の根拠も用意しておくと安心です。

ホスティングの選択肢

置き場所 長所 注意点
EU 内のサーバー 表示が速い。移転の説明が不要になる場面が多い 日本からの更新は距離がある。運用の手段を決める
日本のサーバー 既存の運用を使える EU の利用者への表示が遅くなりうる。移転の根拠の説明が必要
世界に分散する配信網(CDN)を併用 表示が速い 配信網の事業者が個人データに触れるかを確認する

選び方の目安は次のとおりです。

  • 静的な会社紹介が中心なら、場所より CDN と設定が表示速度を左右します
  • 注文や会員のデータを持つなら、データベースの置き場所を先に決めます
  • 取引先の企業が「EU 内に置くこと」を契約で求めることがあります。この場合は、法律ではなく契約の問題です

置き場所の判断は、法律だけでなく、表示速度と運用のしやすさも含めて決めてください。

11. アクセシビリティ:EAA は対象かどうかを先に確かめる

欧州アクセシビリティ法(EAA)は、2025年6月28日から適用されています。EU の消費者に EC、予約、銀行、旅客輸送、電子書籍などのサービスを提供する事業者は、サイトとアプリを、障害のある人も使える状態にする義務を負います。

場面 対象になるか
EU の消費者向けの EC やオンライン予約 対象になりうる
会社紹介だけのサイト 通常は対象外と読める
日本の消費者だけに向けたサイト 対象外と読める
BtoB だけの取引 対象外と読める
従業員10人未満で、売上高か総資産が200万ユーロ以下の零細企業のサービス 免除がある

この表は要点のみです。対象の範囲、技術基準(WCAG の AA)、費用の目安、オーバーレイ製品に頼れない理由などは、別記事で原典とあわせて整理しています。詳しくは、欧州アクセシビリティ法(EAA)を見据えたサイトリニューアルを参照してください。

欧州向けサイトを新しく作るなら、最初から WCAG 2.2 の AA を要件に入れておく方が、後から直すより手戻りが少なくて済みます。

12. 問い合わせ対応:時差と営業時間の書き方

最後の項目は、サイトの外側にある運用です。欧州の顧客からの問い合わせに、日本の営業時間で対応できるかを、サイトを作る前に決めておく必要があります。問い合わせから商談までの流れの日欧の違いは、BtoB の問い合わせ導線の記事で扱っています。

日本とオランダの時差

日本は夏時間を採用していません。オランダを含む EU 諸国は、2026年は3月29日に夏時間が始まり、10月25日に終わりました。そのため、日本との時差は、夏時間中が7時間、それ以外が8時間です。

オランダの就業時間を9時から18時とすると、日本の就業時間(9時から18時)と重なるのは、冬は日本時間の17時から18時の1時間、夏は16時から18時の2時間だけです。電話やチャットでのリアルタイム対応は、この短い時間に限られます。

日本の9時から18時に対し、オランダの9時から18時は、冬は日本時間の17時から26時、夏は16時から25時にあたる。重なるのは冬が1時間、夏が2時間。 日本時間の0時から24時 日本 9-18時 オランダ(冬) オランダ(夏) 0時 12時 24時 濃い部分が重なる時間(冬1時間・夏2時間)
図4:日本とオランダの就業時間(9〜18時)が重なる時間(DevNJ が計算。夏時間は2026年3月29日から10月25日)

営業時間の書き方

サイトに「営業時間 9:00〜18:00」とだけ書くと、どの国の時間か分かりません。欧州の顧客は、自分の時間と日本の時間を換算してくれません。時間帯を明記することが基本です。

書き方 例 評価
時間帯を書かない 営業時間 9:00〜18:00 どの国の時刻か不明。避ける
日本時間のみ 9:00〜18:00(日本時間) 換算が必要。欧州の顧客には不親切
欧州の時間も併記 9:00〜18:00(日本時間)/1:00〜10:00(CET) 分かりやすい。夏時間で数字が変わるので注意
返信の目安を書く 平日24時間以内(欧州時間の翌営業日)に返信 即答を約束せず、期待をそろえる

時差を埋める方法として、返信の目安時間を明記する形が最も現実的です。欧州の朝に届いた問い合わせは、日本の夕方に読めます。返信は欧州の翌朝までに届く、という約束なら、無理なく守れます。

問い合わせフォームで用件を絞る

時差があると、往復のやり取りに時間がかかります。1通目で用件が分かるように、フォームの項目を決めておくと、往復が減ります。

  • 国・会社名・用件の種類(見積り、サポート、個人データの請求など)を選択式にする
  • 返信を希望する言語を選べるようにする
  • 添付や URL の欄を用意し、状況を一度で伝えられるようにする

個人データの請求には期限がある

GDPR は、本人からの閲覧や削除などの請求に、遅滞なく、遅くとも受領から1か月以内に回答することを求めています。複雑な場合や件数が多い場合は、さらに2か月延長できますが、最初の1か月以内に本人へ延長の旨と理由を伝える必要があります。

つまり、問い合わせの窓口は、個人データの請求を見落とさない仕組みにしておく必要があります。休暇中や担当者の不在時に請求が埋もれると、期限を守れません。

13. つまずきやすいところ

ここまでの12項目のうち、日本の会社が特に見落としやすいものを、まとめて表にします。

つまずき 起きること 避け方
英語に訳しただけで公開する 価格・返品・個人データの文面が欧州の前提に合わない 責任に関わる文面は母語話者と専門家が確認する
価格を税抜で出す 消費者向けで総額表示の要件を満たさない 消費者向けは税込の総額で表示する
昔の価格を消して割引率を出す 直近30日の最低価格が基準でない 価格履歴を残し、最低価格から計算する
返品不可と書く 撤回権を事業者が消せない 撤回権の案内と、撤回ボタンを用意する
サーバーを EU に移せば足りると考える データの移転や代理人の問題は残る 移転の根拠と代理人の要否を別に確認する
Cookie を同意前から動かす 同意なしの計測になる タグの一覧を作り、同意まで止める
営業時間を時間帯なしで書く 顧客が時刻を換算できない 時間帯を明記し、返信の目安を書く

14. やってはいけないこと

欧州向けサイトでは、日本の感覚で自然にやってしまい、後から直すのが大変になることがあります。

やってはいけないこと 理由
機械翻訳の規約や返品の文面をそのまま載せる 責任に関わる文面の誤りは、顧客との紛争や当局の指摘につながる
EU の個人データを集めるのに、代理人の要否を調べない 代理人を指名しなかったことを理由に罰金が科された例がある
ODR プラットフォームのリンクを残す 2025年7月20日に終了している
事前にチェックを入れた同意や追加サービス 事前チェックは同意にならない
価格履歴を残さずにセールを打つ 基準の価格を示せない
法的な書類(規約、Impressum、プライバシーポリシー)をテンプレートのまま使う 自社の事業の実態と合わない文面になる

15. 進め方:作る前に決めて、順に作る

最後に、欧州向けサイトの進め方を、手順にまとめます。

  1. 国・相手・扱うものを決める。 1〜3か国に絞り、消費者向けか企業向けかを決めます。
  2. 言語を決める。 英語で足りる場面か、現地語が必要かを、国ごとに整理します。
  3. 価格とVATの扱いを決める。 消費者向けは総額表示、日本から直送するなら輸入VATと IOSS を確認します。
  4. 法的な表示項目を整理する。 事業者情報、撤回権、規約、プライバシーポリシーを、販売先の国に合わせて作ります。
  5. GDPR の適用と代理人の要否を判断する。 第8章の表で、提供の意図の有無と、免除の可否を確認します。
  6. ホスティングと計測を決める。 置き場所、使うタグ、同意の画面を、一覧にして決めます。
  7. アクセシビリティの要件を入れる。 EAA の対象かを確かめ、対象なら WCAG 2.2 の AA を要件にします。
  8. 問い合わせの運用を決める。 営業時間の書き方、返信の目安、個人データの請求を受ける窓口を決めます。

この順番で進めると、デザインや制作に入る前に、費用が増える要因が見えるようになります。たとえば、現地語を2言語にする、撤回ボタンを実装する、価格履歴を保存する、といった項目は、見積りの金額に直接影響します。

16. チェックリスト

公開前に、次の項目を確認してください。

  • 売る国と、消費者向けか企業向けかを文書で決めた
  • 言語を国ごとに決め、責任に関わる文面を母語話者が確認した
  • 言語ごとのページが、互いにリンクされている
  • 消費者向けの価格が、税込の総額で表示されている
  • 日本から直送する場合の輸入VATと関税の扱いを確認した
  • セール表示が、直近30日の最低価格を基準にしている
  • 日ごとの価格履歴を保存している
  • 撤回権の案内と、電子的な撤回ボタンがある
  • 販売先の国の表示項目を満たす事業者情報のページがある
  • ODR プラットフォームへのリンクが残っていない
  • GDPR の適用と、EU 代理人の要否を判断し、記録した
  • プライバシーポリシーに、データの種類・目的・保管期間・本人の権利・代理人を書いた
  • 必須でない Cookie は、同意の前に動かない
  • データの置き場所と、EU の外への移転の根拠を整理した
  • EAA の対象かを確かめ、対象なら WCAG 2.2 の AA を要件にした
  • 営業時間に時間帯を書き、返信の目安を明記した
  • 個人データの請求を、1か月以内に処理できる窓口がある

17. まとめ

  • 欧州向けサイトは、日本のサイトの翻訳ではなく、国・相手・扱うものから決め直す
  • 英語で会話できる人は EU 市民の47%。消費者向けでは、国に応じて現地語を足す
  • 消費者向けの価格は、税込の総額で出す。セールは直近30日の最低価格が基準になる
  • 14日間の撤回権があり、2026年6月19日から電子的な撤回ボタンが必要になった
  • EU に拠点がなく、EU の個人に提供する意図があるなら、GDPR の EU 代理人(第27条)を検討する
  • サーバーの場所に制限はない。決めるべきは、EU の外へ移すときの根拠
  • 問い合わせは、時差があるので時間帯の明記と返信の目安で期待をそろえる

欧州向けのサイトを、どこから進めればよいか迷うときは、まず第15章の手順の1と2を、社内で決めるところから始めてください。国と相手が決まれば、必要な作業と見積りの前提が見えてきます。DevNJ のサービスの範囲はサービス紹介に、欧州向けサイトの相談はお問い合わせにまとめています。

参考にした情報源

GDPR・個人データの越境

消費者保護・価格・VAT

言語・事業者情報・時差

関連する別記事

いずれも2026年10月30日に確認したものです。制度と税の扱いは変わりやすいため、販売の前に公式の案内と専門家で最新の状況を確かめてください。この記事は法的助言ではありません。2024年9月26日の判決、撤回ボタン、EDPB の指針の一部は、原典の法令データベース(EUR-Lex)に自動で接続できなかったため、事業者の解説や転載を通じて確認しています。図1・図2・図4は DevNJ が作成したもので、図3の日付は上の情報源に基づきます。

よくある質問

欧州向けのホームページは、英語だけで作っても問題ありませんか?
BtoB で専門性の高い取引なら、英語だけで成り立つことが多くあります。一方、消費者向けの販売やサービスでは、国によって現地語の方が信頼されます。欧州委員会の調査(2023年)では、英語で会話できる人は EU 市民の47%で、半数に届きません。売る国を決めてから言語を選ぶのが順序です。
日本の会社が欧州向けにサイトを作ると、GDPR の EU 代理人(第27条)は必ず必要ですか?
EU の個人に商品やサービスを提供する意図があり、EU に拠点がない場合は、原則として EU 内に代理人を書面で指名する必要があります。例外は、たまにしか行わない低リスクの処理などに限られます。EU からアクセスできるだけでは対象になりません。提供の意図が読み取れるかどうかで判断します。
欧州の消費者向けサイトでは、価格は税込で表示しなければなりませんか?
消費者に商品やサービスを売るときは、税と追加料金を含めた総額を購入前に分かるようにする必要があります。付加価値税(VAT)の税率は国ごとに異なるため、販売先の国に応じた表示が必要です。BtoB 専用のサイトでは税抜表示が一般的ですが、消費者が買える導線がある場合は税込の総額を出してください。
サーバーは EU 内に置かなければ GDPR 違反になりますか?
いいえ。GDPR はサーバーの場所を EU 内に限っていません。問題になるのは、EU の個人データを EU の外へ移す場面で、移転の根拠(十分性認定や標準契約条項など)が必要になることです。日本は十分性認定の対象国に入っています。置き場所は、表示速度と移転の説明のしやすさで選ぶのが現実的です。
欧州の顧客からの問い合わせは、日本の営業時間のままで対応できますか?
日本とオランダの時差は夏時間中が7時間、それ以外が8時間で、平日の就業時間が重なるのは1〜2時間です。リアルタイム対応を約束せず、返信までの目安時間と受付の曜日を明記し、フォームで用件を絞るのが現実的です。個人データの開示請求などには、原則1か月以内の回答という期限があります。
欧州アクセシビリティ法(EAA)は、日本の会社のサイトにも関係しますか?
EU の消費者に EC や予約などの対象サービスを提供しているなら、関係する可能性があります。会社紹介だけのサイトや、日本の消費者だけに向けたサイト、BtoB だけの取引は、通常は対象外と読めます。零細企業の例外もあります。詳しい条件は、別記事で原典とあわせて整理しています。

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