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コラム

オランダで食費を下げるなら、どのスーパーか|2026年の価格調査・物価・買い方を在住日本人向けに整理

オランダで暮らしていて、食費が思ったより高いと感じている方は多いと思います。外食が高いぶん自炊が増え、そのまま食料品の支出が家計の目立つ位置に来ます。

起点にしたのは、英語の在住者向けメディア DutchReview が、オランダの消費者団体 Consumentenbond(コンシューメンテンボンド) の価格調査をもとに安いスーパーをまとめた記事です。この記事では、その元の調査を確認したうえで、オランダ統計局 CBS の物価統計、Expatica・IamExpat の買い物ガイド、NL Times と DutchNews の価格報道、The Hague International Centre の地域情報まで突き合わせて、オランダで食費を下げるために知っておくことをまとめました。

この記事が主に根拠にした情報

  • Consumentenbond「Prijspeiling supermarkten」(2026年5月6日調査、13チェーン・131品目)
  • CBS(オランダ統計局)の2026年9月の物価統計
  • DutchReview と Expatica のスーパー・買い物ガイド(支払い、配達、袋、酒類のルール)
  • NL Times・DutchNews の2026年の食品価格の報道
この記事で分かること 答えの要点
2026年の食品の値段はどう動いているか 9月は前年比1.7%下落。ただし来年は最大10%上がるとの警告も(第1章)
どのチェーンが安いか Dirk・Nettorama が平均より9%安い。Albert Heijn は平均(第2章)
年間でいくら変わるか 月450ユーロの世帯で、9%安い店に移せば年500ユーロ前後(第4章)
日本と違うルールは何か クレジットカード不可の店、有料の袋、瓶の預かり金、酒類の販売制限(第10章)
日本の食材はどう手に入れるか 食材店、市場、通販の使い分け(第11〜12章)

1. 2026年のオランダの食品価格

食品の値段は、2026年後半に下がっている

まず、全体の物価の動きを押さえておきます。CBS(オランダ統計局)によると、2026年9月の物価上昇率は全体で**3.4%**でした。一方で、食品は前年同月より1.7%安くなっています。8月も0.7%の下落でした。CBS は、食品が全体の物価を押し下げる側に回っていると説明しています。

年初はまだ上がっていました。2025年12月の食品と飲料(アルコールを除く)の上昇率は3.3%、2026年1月は2.0%、2月は1.2%と、上昇幅が年を通して縮んでいった流れです。

時点 食品の前年比 物価全体の前年比 出典
2025年12月 +3.3%(食品と飲料) 2.8% CBS
2026年1月 +2.0%(食品と飲料) 2.4% CBS
2026年2月 +1.2% 2.4% CBS
2026年8月 −0.7% 3.3% CBS
2026年9月 −1.7% 3.4% CBS

品目によっては大きく上がっている

平均で下がっていても、個別の品目は別です。報道されている主なものを挙げます。

  • 卵:Consumentenbond によると、2026年3月に過去最高値。5年前より平均38%高い。鳥インフルエンザによる供給不足が主な原因です(NL Times)
  • 有機食品:通常品との価格差が再び広がり、平均66%高いという調査結果(NL Times、2026年5月)
  • 植物性食品:主要チェーンで、植物性の主食品が乳製品や肉より安くなる傾向(DutchNews、2026年8月、ProVeg の調査)

2027年は値上がりの警告も出ている

スーパーの業界団体 CBL は2026年6月、政府への緊急書簡で**「来年、食料品は最大10%値上がりし得る」**と警告しました。理由として、砂糖税、トラックの通行料、エネルギー課税、最低賃金の引き上げなどを挙げています。CBL によると、エネルギーや燃料のコスト上昇が店頭価格に反映されるまでには4〜12か月かかります。国境に近い地域では、ドイツやベルギーに買い物に行く人も出ていると伝えられています。

つまり、今年は下がっているが、来年はわからないというのが2026年10月時点の状況です。どこで買うかを見直す価値は、物価が落ち着いている今のほうがむしろ高いと言えます。

2. どのスーパーが安いか:2026年5月の調査

Consumentenbond は2026年5月6日、13チェーンの店舗とウェブサイトを同じ日に回り、131品目の価格を比較しました。対象は、50店舗以上(または配達地域)を持ち、市場シェア1%以上のチェーンです。平均を基準にした各チェーンの位置は次のとおりです。

平均を0として、Dirk と Nettorama が9パーセント安く、Albert Heijn は平均と同じ、Poiesz が24パーセント高い。 Dirk −9% Nettorama −9% Vomar −8% Hoogvliet −7% Lidl −6% Aldi −5% DekaMarkt −4% Albert Heijn ±0% Jumbo +1% PLUS +1% Picnic +5% SPAR +18% Poiesz +24% 13チェーンの平均
図1:チェーンごとの価格差。平均より安い側をオレンジで示しています(出典:Consumentenbond「Prijspeiling supermarkten」、2026年5月6日調査・131品目)
チェーン 平均との差 性格
Dirk −9% 恒常的に安い。赤い旗が目印
Nettorama −9% 生鮮が比較的よい
Vomar −8% 北ホラント州中心
Hoogvliet −7% 西部に集中
Lidl −6% 品揃えの幅が広め。食品以外の特売品もある
Aldi −5% 基本の食材とプライベートブランドに強い
DekaMarkt −4% ナショナルブランドが安い傾向
Albert Heijn ±0% 全国に約1,000店。品質と利便性が強み
Jumbo +1% 住宅地に多い。生鮮と乾物の品揃えがよい
PLUS +1% 協同組合。南部に多い
Picnic +5% アプリ専用の配達スーパー
SPAR +18% 駅・大学構内などの小型店
Poiesz +24% 北部中心。最も高い

最安の Dirk・Nettorama と最高の Poiesz では 33ポイントの開きがあります。同じ国の、同じような商品での差です。チェーンの性格は、Consumentenbond の数字に、Expatica と DutchReview のガイドの記述を合わせて整理しています。

3. 「最安」は調査の設計で変わる

何を比べた数字なのか

この数字をそのまま「Dirk に行けば買い物が9%安くなる」と読むと外します。調査の設計を見ておく必要があります。

Consumentenbond の調査は、**各チェーンが「ナショナルブランドの代わりに出している最も安い選択肢」**を131品目について比べたものです。比較対象はプライベートブランドや廉価ブランドで、特売(aanbieding)は除外されています。品目の約半数は毎回入れ替えられ、スーパー側が先読みして特定の商品だけ安くする対策が取れないようになっています。

調査が違えば順位も変わる

調査 比べたもの 最安 Albert Heijn の位置
Consumentenbond(2026年5月) 各チェーンの最安の選択肢、131品目、特売除く Dirk・Nettorama(−9%) 平均ちょうど
プライベートブランド価格の調査(2026年9月) プライベートブランド同士 Aldi Aldi より17.2%高い
同調査のナショナルブランド部門 同じブランドの商品 DekaMarkt ―

つまり、次のように読むのが正確です。

  • プライベートブランドで固めるなら、Aldi・Lidl・Dirk のようなディスカウント系が有利
  • 特売を追いかけるなら、Albert Heijn や Jumbo の週替わり割引も効く
  • 買うものが決まっているなら、そのカテゴリで安い店が答えになる

「一番安い」をうたうのはやめることになった

DutchNews によると、2026年2月、Albert Heijn を含む9チェーンが「一番安いスーパー」という宣伝をやめることに合意しました。Consumentenbond が「すべてのスーパーが一番安いことはあり得ない」と指摘したためで、合意しなかったのは Vomar だけだったと伝えられています。広告の「最安」は、比べ方しだいでどこでも言えてしまう、ということです。

4. 年間でいくら変わるのか

割合だけでは生活実感に結びつかないので、金額に直します。

食費の目安には幅があります。オランダの家計の目安を出している Nibud の最低生活費では、食費は単身で月270ユーロ前後、ふたり世帯で月500ユーロ前後とされています(民間サイトが引用する2026年の数値)。一方、銀行の取引データをもとにした集計では、平均的な世帯の食料品支出は月585ユーロ前後という数字も出ています。前者は最低限の目安、後者は実際の支出の平均で、性質の違う数字です。

月の食費が300ユーロなら年180から324ユーロ、450ユーロなら年270から486ユーロ、600ユーロなら年360から648ユーロの差になる。 5%安い店に移す 9%安い店に移す 月の食費 300ユーロ 年180ユーロ 年324ユーロ 月の食費 450ユーロ 年270ユーロ 年486ユーロ 月の食費 600ユーロ 年360ユーロ 年648ユーロ
図3:主な買い物を安いチェーンに移したときの年間の差額(単純計算)。差の割合は Consumentenbond 調査の平均との差(−5%・−9%)を当てはめたものです
月の食料品支出 5%安い店に移した場合 9%安い店に移した場合
300ユーロ 年間 約180ユーロ 年間 約324ユーロ
450ユーロ 年間 約270ユーロ 年間 約486ユーロ
600ユーロ 年間 約360ユーロ 年間 約648ユーロ

単純計算なので、実際には買うものの構成でずれます。それでも年に数百ユーロという規模感はつかめます。毎週通う場所なので、1回の差が小さくても積み上がります。

5. 安い店が近くにない、という問題

シェアの大きさと価格は一致しない

価格の順位と、店舗の数は一致しません。2025年の市場シェア(NielsenIQ 調べ、2026年1月公表)は次のとおりです。

2025年の市場シェアは Albert Heijn が38.2パーセント、Jumbo が19.9パーセント、Lidl が推計12パーセント前後、PLUS が8.4パーセント、Aldi が5.9パーセント。 Albert Heijn 38.2% Jumbo 19.9% Lidl 約12%(推計) PLUS 8.4% Aldi 5.9% 食料品小売の市場シェア(2025年)
図2:主要チェーンの市場シェア。Lidl は非公表のため金融機関の推計値です(出典:NielsenIQ 調べ/RetailDetail、ABN AMRO、2026年1月公表)
チェーン 市場シェア(2025年) 補足
Albert Heijn 38.2% 7年連続で市場平均を上回る成長
Jumbo 19.9% 前年から0.4ポイント低下
Lidl 12%前後(推計) 非公表。金融機関の推計
PLUS 8.4% Coop との統合後
Aldi 5.9% 前年5.3%から伸び、伸び率は最大

Albert Heijn が平均価格でありながら4割近いシェアを持っているのは、安いからではなく、近いからです。Expatica によると全国に約1,000店あり、駅には小型の AH to go もあります。

出店地域が偏っている

逆に Dirk・Nettorama・Vomar・Hoogvliet は、安いものの出店地域が偏っています。デン・ハーグやロッテルダムでは選択肢に入りますが、地方では「近くにない」ことがあります。また、Expatica が指摘するとおり、都市部のスーパーには駐車場がないことが多く、自転車で運べる量が実質的な上限になります。

価格表を見る前に、徒歩や自転車で行ける範囲にどのチェーンがあるかを確認するほうが先です。

6. 割引とアプリを使いこなす

週替わりの特売を前提に献立を組む

DutchReview は、オランダの定価はヨーロッパの中でも高めで、多くの家庭が週替わりの特売を軸に献立を組んでいると書いています。特売は各チェーンで週ごとに入れ替わります。アプリや、複数チェーンの特売をまとめて見られる Reclamefolder のようなアプリで、買い物の前に確認するのが一般的です。

仕組み どのチェーン 使い方
Bonuskaart(ボーナスカード) Albert Heijn 無料。カードかアプリを提示しないと割引が適用されない商品がある
Lidl Plus Lidl 無料アプリ。クーポンと特別価格
チェーンのアプリ Jumbo、PLUS など 週の特売の確認と、アプリ限定の割引
Reclamefolder など 複数チェーン 週の特売をまとめて比較
Too Good To Go 各店舗・飲食店 売れ残りの食品を割安で受け取る

Albert Heijn を使うなら、Bonuskaart は必ず作ってください。日本のポイントカードと違い、割引が適用されるかどうかの差なので、有無で同じ商品の値段が変わります。

「量が減っている」ことにも注意する

DutchReview は、**値段はそのままで内容量が減る「シュリンクフレーション」**にも触れています。1リットルのジュースが850ミリリットルになった例が挙げられており、Consumentenbond はこうした事例を追跡して公表しています。1キロあたり・1リットルあたりの単価を見る習慣をつけると、見かけの値下げに惑わされにくくなります。

7. 配達とネットスーパー

自転車で運べない量を買いたいときは、配達が選択肢になります。ただし、安いチェーンほどネット販売をしていないという構造があります。Consumentenbond の調査対象のうち、Aldi・DekaMarkt・Dirk・Lidl・Nettorama・Vomar の6チェーンはネット販売をしていません。

サービス 特徴 価格の目安
Picnic アプリ専用。地域ごとの決まったルートで配達。一定額以上で配達無料 平均より5%高い(Consumentenbond)
Albert Heijn 当日・翌日配達、店舗受け取りもあり 平均(配達料は別)
Jumbo 当日・翌日配達、店舗受け取りもあり 平均より1%高い(配達料は別)
Flink などの即時配達 数十分で届く。都市部中心 割高になりやすい

Picnic が平均より高いのは、店舗を持たない代わりに配送の手間が価格に含まれているためです。まとめ買いの日と、価格を抑えたい日は、別の店になると考えたほうが現実的です。

8. 品目ごとに考える

店を選ぶのと同じくらい効くのが、品目ごとにどこで、何を買うかを決めておくことです。ここまでに出てきた調査と報道を、品目の側から並べ直します。

品目 2026年の状況 買い方の工夫
卵 5年で平均38%値上がりし、過去最高値(Consumentenbond) 特売のときにまとめて買う。プライベートブランドを選ぶ
有機食品 通常品より平均66%高い(NL Times) 有機にこだわる品目を絞る
植物性の主食品 乳製品や肉より安くなる傾向(ProVeg、DutchNews) 豆・豆腐・植物性の代替品を献立に混ぜる
野菜・じゃがいも・パン ベルギーより約9%安い(Follow the Money) オランダ国内で買う。市場も使う
コーヒー・日用品 ベルギーのほうが約6%安い(同上) 特売の週にまとめて買う
香辛料・豆・乾物 食材店のほうが安いことが多い(Expatica) トルコ系などの食材店でまとめて買う
ペットボトル・缶 1本0.15〜0.25ユーロの預かり金つき 返却機に戻して会計から差し引く

日本から来ると、つい日本で食べていたものを同じように揃えようとします。卵と肉と輸入品が中心の献立は、オランダでは割高になりやすい構成です。現地で安いもの(じゃがいも、パン、乳製品、季節の野菜)を軸にするだけで、店を変えるのと同じくらいの差が出ることがあります。

9. 国境を越えて買えば安いのか

ドイツやベルギーの国境近くに住んでいると、「向こうで買ったほうが安い」という話をよく聞きます。Expatica も、国境を越えて買い物をする在住者がいると書いています。ただ、データを見ると話はそう単純ではありません。

オランダとベルギーの Albert Heijn を全品比較した調査

オランダの調査報道メディア Follow the Money は2025年5月、オランダとベルギーの Albert Heijn で売られている同じ商品1万1,469点(同じブランド・容量・包装)の価格を自動で集めて比較しました。NL Times が伝えた結果は次のとおりです。

比較 オランダ ベルギー
全品を1点ずつ買った合計 40,314.94ユーロ 41,425.30ユーロ(2.75%高い)
特売を除いた定価だけで比べると ― 約1%高い
特売になっている商品の割合 18% 8%
食品の付加価値税 9% 6%

税率はベルギーのほうが低いのに、特売の多さでオランダのほうが安くなるという結果です。品目別では、野菜・じゃがいも・パン・スープはオランダが約9%、果物・ビール・パスタは約5%安く、コーヒー・清涼飲料・日用品はベルギーが約6%安い傾向でした。

在住者にとっての結論

この調査から言えるのは、定価で比べるとオランダは高く見えるが、特売を使う前提なら必ずしも高くないということです。オランダの流通研究者は「オランダの消費者は特売を探す人たちで、スーパーはそれに応えている」とコメントしています。

国境を越える買い物は、燃料と時間をかけても元が取れる品目(コーヒー、日用品など)に絞らないと、差が消えます。週の特売を確認する習慣のほうが、毎週の効果は大きいと考えておくのが現実的です。

10. 日本から来て戸惑うルール

支払い:クレジットカードが使えない店がある

Expatica と DutchReview がそろって注意しているのが支払い方法です。Albert Heijn の多くの店舗など、Visa や Mastercard のクレジットカードを受け付けないスーパーがあります。オランダの銀行のデビットカード(Maestro や V-Pay)、または国際ブランドのデビットカードがあれば、ほぼどこでも払えます。来たばかりでオランダの口座がない時期は、デビットカードか現金を用意しておくと安心です。

現金で払う場合、1セント・2セント硬貨は使われておらず、合計額は5セント単位に丸められます。

その他の日本と違うルール

項目 オランダのルール 出典
レジ袋 2016年から有料。1枚0.25〜0.50ユーロ程度 DutchReview
袋詰め 自分で手早く詰める。後ろの人を待たせない Expatica
酒類 ビールとワインは買える。アルコール度数15%超は酒販店(slijterij)のみ DutchReview、Expatica
タバコ 2024年からスーパーでの販売は終了。タバコ店かガソリンスタンドで DutchReview
営業時間 多くは7時か8時から22時ごろまで。地方は早く閉まることも Expatica
預かり金 小さいペットボトルと缶0.15ユーロ、大きいペットボトル0.25ユーロ Statiegeld Nederland

日曜日と祝日

Expatica によると、多くのスーパーは7時か8時に開いて22時ごろまで営業しています。都市部では日曜も営業する店が多い一方、地方では日曜の営業時間が短い、または閉まっていることがあります。引っ越した直後に、近所の店の営業時間を一度確認しておくと安心です。

瓶と缶の預かり金(statiegeld)

ペットボトルと缶には預かり金が含まれていて、スーパーの返却機に入れると戻ってきます。2026年の金額は、1リットル未満のペットボトルと缶が0.15ユーロ、1リットル以上のペットボトルが0.25ユーロです。返却機が出すレシートをレジで出すと、会計から差し引かれます。

政府は2026年9月、乳製品やジュースを含む3リットルまでのすべてのペットボトルに対象を広げる案を示しました。2028年1月1日からの実施を目指しています。

11. 日本の食材をどう手に入れるか

一般のスーパーでは、醤油や米、即席麺など一部に限られます。多くの在住者は、次のように使い分けています。

買いたいもの どこで 補足
醤油・米・味噌などの基本 大きめのスーパー、アジア食材店 大手チェーンでも一部は扱う
日本特有の調味料・乾物 日本食材店(大都市中心)、通販 品揃えは店による
香辛料・豆・乾物 トルコ系などの食材店 Expatica は「食材店のほうが安いことが多い」と書いている
野菜・果物・魚 市場 スーパーより安いこともある。品揃えは日による
豆腐・アジアの野菜 アジア食材店 中国系・インドネシア系の店も多い

Expatica によると、オランダでいちばん多いのはトルコ系の食材店で、モロッコ系、中国系、インドネシア系、日本の食材店は主に大都市にあります。香辛料やハーブは食材店のほうが安いことが多く、日用品の基本はチェーンのほうが安い、という棲み分けです。

12. デン・ハーグの市場を使う

デン・ハーグに住んでいるなら、**ハーグス・マルクト(Haagse Markt)**は使う価値があります。ヨーロッパでも大規模な屋外市場のひとつで、多国籍の食材がそろうことで知られています。

市場 開催日 特徴
Haagse Markt(Herman Costerstraat) 月・水・金・土の9:00〜17:00 野菜・果物・魚・肉。多国籍の食材。手頃な価格
Lange Voorhout の Farmers Market 水曜 有機・地元産が中心。価格は高め

The Hague International Centre は、ハーグス・マルクトの価格を「かなり手頃」と紹介しています。入口は Herman Costerstraat のほか、Hoefkade と Hobbemaplein にもあります。開催時間は資料によって8:45開始としているものもあるので、出かける前に公式サイトで確認してください。

13. 日本のスーパーと比べると

項目 日本 オランダ
価格の決まり方 同じチェーンでも店舗ごとに特売が違う チェーンごとに価格帯がはっきり分かれる
値引きのタイミング 夕方の値引きシールが日常 決まった時間の値引きは当てにならない
特売 店舗のチラシ、日替わり チェーン単位で週替わり。アプリで確認
ポイント 購入額に応じて貯まる カードの有無で割引が適用されるか決まる
支払い クレジットカードがほぼ使える クレジットカード不可の店がある
袋詰め 店員か自分で台に移して レジで自分で手早く
酒類 スーパーでほぼすべて買える 度数15%超は酒販店のみ
瓶・缶 自治体の資源回収 預かり金つきで店に返す

「どの日に行くか」より**「どこに行くか」で決まる**部分が大きい。ここが日本との最大の違いです。

14. 1週間の買い物の組み立て

ここまでの話を、1週間の流れに落とすと次のようになります。

水曜に週の特売を確認し、週末にディスカウント系でまとめ買い、平日は近所の店で足りない分だけ買い、月に1回は市場やアジア食材店へ行く。 1. 水曜 週の特売を アプリで確認 2. 週末 ディスカウントで まとめ買い 3. 平日 近所の店で 足りない分だけ 4. 月1回 市場・アジア 食材店へ まとめ買いの比率を上げるほど、差が大きくなる
図4:1週間の買い物の組み立ての例。多くのチェーンは週ごとに特売を切り替えます(出典:DutchReview、Expaticaをもとに作成)

全部を1店舗で済ませようとすると、高くつくか、欲しいものが見つからないかのどちらかになります。DutchReview も「大きな買い物は Dirk か Lidl で、買い足しは AH で」という使い分けを勧めています。

15. ケースで考える(架空の例)

以下は使い分けの考え方を示すための架空の例です。

ケースA:デン・ハーグ中心部の単身者

徒歩圏に Albert Heijn と Lidl、自転車で10分のところに Dirk があります。食費は月350ユーロ。

週末に Dirk か Lidl で基本の食材をまとめて買い、平日の足りない分だけ Albert Heijn で Bonuskaart を使って買う。主な買い物の8割をディスカウント系に移せれば、年200〜300ユーロ程度の差が見込めます。日本の調味料は月1回、食材店でまとめて買います。

ケースB:郊外に住む子育て世帯

近くにあるのは Jumbo と PLUS だけで、食費は月700ユーロ。平日は子どもの送迎で買い物に出る時間がありません。

ディスカウント系が近くにない以上、Picnic などの配達を軸にして、週の特売で献立を組むほうが現実的です。配達は平均より少し高くても、移動時間と衝動買いが減れば、差は縮まります。月に一度、車で Lidl か Aldi に行き、日持ちするものをまとめて買う手もあります。

ケースC:来たばかりで口座がない夫婦

オランダの銀行口座がまだなく、手元にあるのは日本のクレジットカードだけです。

最初に困るのは価格より支払いです。日本で国際ブランドのデビットカードを用意しておくか、当面は現金を持ち歩きます。Albert Heijn ではクレジットカードが使えないことが多いので、Lidl や Jumbo の対応を店頭で確認しておくと安心です。

ケース 軸にする店 補う手段 注意点
A 都市部の単身 Dirk・Lidl AH(Bonuskaart) 自転車で運べる量に収める
B 郊外の家族 配達(Picnic など) 月1回のディスカウント 配達は割高。特売で献立を組む
C 口座のない夫婦 対応している店 現金・デビットカード 支払い手段を先に確保する

16. やってはいけないこと

やってはいけないこと 理由
Bonuskaart を作らずに Albert Heijn で買う 割引そのものが適用されない商品がある
「最安」の広告で店を決める 比べ方しだいでどこでも言える。9チェーンが宣伝をやめた
表示価格だけを見る 内容量が減っていることがある。単価で比べる
クレジットカードだけで出かける 使えない店がある
ペットボトルや缶を捨てる 1本0.15〜0.25ユーロの預かり金が戻らない
安い店まで車で遠出する 燃料と時間で差が消えることがある

17. チェックリスト

  • 徒歩・自転車の範囲にあるチェーンを把握した
  • Albert Heijn の Bonuskaart、Lidl Plus など無料のカード・アプリを入れた
  • 週の特売を確認する曜日を決めた
  • プライベートブランドで代えられる品目を洗い出した
  • デビットカードか現金を用意した
  • エコバッグを持ち歩いている
  • 瓶・缶をまとめて返却する場所を決めた
  • 日本の調味料を買う店(食材店・通販)を決めた

18. まとめ

  • 2026年9月、食品は前年比1.7%下落。ただし業界団体は来年最大10%の値上がりを警告している
  • Consumentenbond の調査では、Dirk と Nettorama が平均より9%安く、Poiesz が24%高い
  • Albert Heijn は平均価格だがシェアは38.2%。選ばれているのは近さと便利さ
  • 主な買い物を9%安い店に移すと、月450ユーロの世帯で年500ユーロ前後の差
  • 安いチェーンは出店地域が偏り、ネット販売もない。行ける範囲の店から考える
  • クレジットカード不可の店、有料の袋、瓶の預かり金、酒類の販売制限は先に知っておく

参考にした情報源

公的機関・調査

在住者向け媒体・報道

数値はいずれも2026年10月18日に確認したものです。価格調査は年に数回更新され、順位も入れ替わります。買い物の方針を決める前に、Consumentenbond の最新の調査日を確認してください。


元記事はこちら

Cheapest supermarkets in the Netherlands: the ultimate guide in 2026 — DutchReview

よくある質問

オランダで一番安いスーパーはどこですか?
消費者団体 Consumentenbond が2026年5月6日に131品目を比較した調査では、Dirk と Nettorama が平均より9%安く最安でした。Vomar が8%、Hoogvliet が7%、Lidl が6%、Aldi が5%安い順です。ただし比較する品目を変えると順位は入れ替わります。
Albert Heijn は高いのですか?
同じ調査で Albert Heijn はちょうど平均でした。最安のチェーンとの差は9ポイントです。店舗数と営業時間では便利なので、Bonuskaart の割引を使いながら買い足し用に併用する方が多いです。
クレジットカードは使えますか?
Albert Heijn をはじめ、Visa や Mastercard のクレジットカードを受け付けない店がまだあります。オランダの銀行のデビットカードか、国際ブランドのデビットカードがあればほぼどこでも払えます。
スーパーを変えると年間どれくらい変わりますか?
食料品に月450ユーロ使う世帯が、平均的なチェーンから9%安いチェーンに主な買い物を移した場合、単純計算で年間480ユーロ前後の差になります。買うものによって実際の差は上下します。
ペットボトルや缶の預かり金はいくらですか?
1リットル未満のペットボトルと缶が0.15ユーロ、1リットル以上のペットボトルが0.25ユーロです。スーパーの返却機に入れると戻ってきます。
日本の食材はどこで買えますか?
一般のスーパーでは醤油や米など一部に限られます。大都市の日本食材店やアジア食材店、トルコ系などの食材店、通販を併用している方が多いです。香辛料や乾物は食材店のほうが安いことがよくあります。

出典: DutchReview

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